日本キオクシアの半導体工場停止で韓国企業が恩恵か SKハイニックスが株価急伸

日本の半導体生産支障により韓国の半導体企業が利益を得るとの見方が出ている。

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キオクシアは10日、米ウエスタンデジタルと合弁して設立した産重県四日市と岩手県北上市の生産施設の2か所で、NANDフラッシュ原材料汚染が発生した問題で一部稼働を停止ると明らかにした。

正常稼働時期などについては現在のところ不明だが、韓国メディアや証券業界からは、NANDフラッシュメモリーの供給が大幅に減るとの見方が大勢だ。そのためSKハイニックスの株価は前日比1.93%上昇した。

SKハイニックスの半導体工場全景/SKグループ

ウェスタンデジタルとキオクシアはNANDフラッシュ市場でシェア2位と4位の企業だ。市場調査会社トレンドフォースによると、キオクシアとウェスタンデジタルは昨年第3四半期基準のグローバルNANDフラッシュ市場でそれぞれ19.3%、13.2%のシェアを記録した。

トレンドフォースは当初、今年第2四半期のNANDフラッシュ価格の5~10%下落を見込んだ。しかし今回の生産減少をきっかけにむしろ5~10%上昇すると展望を調整している。

韓国の証券業界では、競合他社の中でSKハイニックスが最大の利益を得ると予想する。インテルのNANDフラッシュ事業の買収によって生産能力が大きくなり、ウェスタンデジタルとキオクシアの既存物量の一部を確保できるという理由からだ。

半導体業界が専門のキム・ギョンミン=ハナ金融投資アナリストは「サムスン電子もSKハイニックスと同様の受益が予想されるが、全体の売上でNANDフラッシュが占める割合はSKハイニックスほど大きくないため株価に大きく反映されない見通し」である伝えた。

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