GT300参戦のBUSOU Drago CORSE道上監督「発展に貢献したい。僕も大きな挑戦を始めるべき」

 2月14日、2022年からスーパーGT参戦を表明した株式会社クレアーレのブランド『BUSOU』が、GT300クラスに道上龍率いるDrago CORSEとコラボレーションし、『BUSOU Drago CORSE』として参戦すると発表した。ファンにとっても大きな驚きと言えたのが、Drago CORSEのコラボレーションによる、道上龍の監督就任だ。この発表を受けて、道上は自身のSNSにメッセージを掲載した。

 2000年にJGTC全日本GT選手権で、ホンダNSXに初めてのチャンピオンをもたらした道上は、JGTC/スーパーGTのキャリアで、ホンダ車以外の車両は初年度となる1995年のポルシェ以外はない。他のキャリアでもF3時代にトヨタエンジンの車両に乗ったことがあるくらいで、やはりホンダの色が非常に濃いドライバーだ。

 2018年にGT300クラスに復帰してからは、自らのチームであるDrago CORSEで、デビューしたばかりのホンダNSX GT3をいち早くGT300に投入。ホンダアクセスのスポンサードこそ受けていたが、GT300参戦にあたり、NSX GT3はあくまでホンダから購入したカスタマーレーシングカー。今回のBUSOUとのコラボレーションにより、車両をスイッチした……という他チームでもあり得る話のひとつとも言える。

 とはいえ、今回BUSOUとのコラボレーションにあたり、ニッサンGT-RニスモGT3を走らせるチームの監督に就任するとの報、またドライバーとして参戦しないという報は、ファンにとっても大きな驚きだった。14日のプレスリリース発行後、道上は自身のSNS(@Ryo_Michigami)に、メッセージを記した。

「リリース発表のとおり、今季スーパーGTについて、僕はドライバーではなく、BUSOU Drago CORSE の監督を務めさせていただくことになりました。ドライバーとして乗り続けることを望んで下さった皆さん、すみません。そして、NSXとともに戦えなくなったこと、がっかりされている皆さん、ごめんなさい。NSXとは長年ともに歩んできたので僕自身も非常に淋しいのですが、どうかがっかりしないでほしいです」と道上は綴った。

「新たなパートナーになっていただいたBUSOU様には熱意あるお誘いをいただきました。そうです、GT-Rです。ニッサンのマシンです。いろいろたくさん考えましたが、自動車業界、そしてモータースポーツ界が大きく変わろうとしている今、その発展に少しでも貢献したいと願うからこそ、僕も大きな挑戦を始めるべきだと考えました」

「メーカーの垣根を越えて、今こそ業界全体で盛り上げていかなければならない時だと思っています。ファンのみなさんにも、同じ思いでこれからもモータースポーツを応援していただけたら嬉しいです。スーパーGTでの新しい出会いを楽しみにしております」

 ベテランコンビの柳田真孝と井出有治のコンビ、GT-R、そして新たな挑戦へのスタートを切った道上龍監督という体制がいったいどんな結果をもたらすのか。シーズン開幕を大いに楽しみにしたいところだ。

2021年までNSX GT3をドライブしていた道上龍

© 株式会社三栄