韓国紙「韓服もキムチも韓国のものではない...洗脳されている」「キムチは日本からの唐辛子で可能に...」

韓服やキムチをめぐり「中国に奪われた」と憤る昨今の韓国内の傾向について、これを真っ向から切り捨てるような主張が韓国紙から出た。

参考記事:韓国紙「韓服騒動は韓国人の劣等感と過剰な民族意識による」「日本や中国より優れたと自己催眠…興奮するな」

毎日労働ニュースは14日、ユン・ヒョウォン記者による『キムチと韓服は大韓民国のものではない』というタイトル記事を掲載し、韓服やキムチに対する「所有意識」に疑問を呈している。

ユン記者はコリアという名称には、歴史的には古朝鮮や高句麗、高麗、李氏朝鮮などの国々が興亡し、その延長線上に大韓民国という国があると断ったうえで、「大韓民国はこのような歴史過程の全部ではなく一部に過ぎない」と強調する。

続けて、李氏朝鮮の創始者である李成桂(イ・ソンゲ)一族の出身が実は女真族(満州族)であるとの説があることや、「高麗末から朝鮮初期までの人口の絶対多数が奴婢、つまり奴隷だったが、現代韓国では人口の絶対多数が貴族姓氏を持って両班(ヤンバン=貴族)の末裔を自称する」ことなどを挙げた。

ユン記者は、また、現代学問の概ねの見解として、「朝鮮半島に住んでいた旧石器人と現代コリアンの間に連結を見つけることができない」とし、「ヨーロッパの白人がアメリカインディアンを抹殺して新大陸を占めたように、ある時代に、外部から入ってきた勢力が旧石器人の末裔を絶滅させ、朝鮮半島を占めた可能性が大きい」とし、「現代コリアンの先祖がこの地にいつ来たのか、現代学問は答えを出せずにいる」と伝えた。

その上で、ユン記者は北京冬季五輪の開幕式における「韓服騒動」について言及し、「(韓服は)韓国のものだが大韓民国のものとは言えない」と指摘すると同時に、「中国は多民族国家であり、数百万のコリアンが15億中国人の一部を成す」「中国国籍を持ったコリアンが自身の伝統衣装をオリンピック開幕式に着て現れたことに、大韓民国のコリアンが問題視する行為はちっぽけだ」と批判する。

続けて「最も多くのコリアンが住んでおり、経済的にも最も裕福であり、政治的にも自由民主主義が最も盛んな韓国で起きている一連の事態は《国粋》に過ぎない」とし、「《Kシリーズ》というショービニズムに洗脳された世相を現わしている」と批判した。

ショービニズムとは、自身の属している集団が強大で徳が高いとみなし、他の弱く無価値で劣った集団より優っていると信じる、反理性的な思想を指すが、韓国社会がそのような排他的な意識にとらわれているとの見方だ。

ユン記者は「キムチ問題も同じだ」とし、現在のキムチが20世紀中後半の産物であり、「現代コリアンが食べるキムチを朝鮮時代の人が食べたかといえばそれは勘違いだ」「野菜を塩に漬けて食べるのは、米を最上とするアジアの国のほとんどで発見される一般的な伝統である」などと伝えた。

その上で「朝鮮時代に中国から入った白菜が高麗時代とは全く異なるキムチを可能にした」とし、「ここに倭乱(文禄慶長の役)と丙子胡乱(※清国からの侵略)の時に入ってきた唐辛子が味の革命を生んだ」ことを挙げ、「このように時間を経て衣食住は混ざり合って文化を作り出す。当然ながら、文化は様々な民族の血と人生が混ざった結果であり、特定の民族に固有の文化が元から排他的に存在して今日まで続くものではない」と指摘した。

そして、「韓服とキムチの《宗主国》という発想自体が知的財産権という資本主義的発明物の延長線にある」とのユン記者は伝えている。

このような民族を脱構築する論調は、韓国メディアでは比較的珍しいものであり、反中意識が高まる昨今においては更に際立つ内容となっている。

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