【新型コロナ】防衛大学校の学生1割近くが感染 スキー訓練後に増加、飲酒の有無も調査

 新型コロナウイルス感染症を巡り、防衛大学校(神奈川県横須賀市走水)で今年に入り、全学生数約1900人の約1割に迫る170人の感染が判明している。防衛大などによると、全寮制の集団生活という事情に加え、宿泊を伴うスキー訓練の後、感染が広がったという。全員軽症か、無症状で、入院者はいない。

 今年の感染者は当初、年末年始の休暇後に判明。帰校時の一斉検査で判明した学生が大半で、1月5日から同21日までの陽性者は計38人だった。感染者や濃厚接触者は隔離措置を取り、校内での感染拡大は防いだという。

 しかし、17日から21日まで4泊5日の日程で新潟県内のスキー場で行われたスキー訓練後、一気に増加に転じた。訓練には2年生約400人がロッジに宿泊し、一般的なスキー技術を身に付けた。

 訓練後の検査で複数の陽性者が分かり、その後、校内で広がったという。複数のクラスターも発生し、1月26日から2月14日までの陽性者は計132人となった。訓練では一部参加者が飲酒したという情報もあり、同大は飲酒の有無も調査している。

 同大は「普段、同じ部屋で8~10人が生活している事情があるが、感染対策は徹底している」と話している。また、職員の陽性者は今年に入り計12人という。

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