農業政策で初質問 自民・五十嵐氏、立民・藤岡氏 衆院予算委分科会

金子農相の見解をただす藤岡氏=16日午後、国会内

 自民党の五十嵐(いがらし)清(きよし)、立憲民主党の藤岡隆雄(ふじおかたかお)の両衆院議員は16日、衆院予算委員会第6分科会(農林水産・環境分野)で質問に立った。両氏とも先の衆院選で初当選後、初めての国会質疑で、政府の農業政策などをただし初陣を飾った。

 新型コロナウイルス禍などを背景に深刻化する米価の下落を巡り、五十嵐氏は「飼料用米への転換による需給の調整は限界だろう」と指摘し、他の作物への積極的な作付け転換の促進などを求めた。

 藤岡氏は「本県の米価は全国一とも言える下落幅。需要予測は見立てが甘いのではないか」と疑問視し、「危機感を持って注視してほしい」と注文を付けた。

 農林水産省は2050年までに有機農業の面積を全耕地の25%に当たる100万ヘクタールに増やす目標を掲げる。ただ除草の労力や病害虫への懸念、高い流通コストなどが課題となっている。

 五十嵐氏は「一定の有機作物を安定的に供給できる仕組みづくりが必要だ」と提言。藤岡氏は新規就農に対する補助で有機農業への上乗せを提案し、金子原二郎(かねこげんじろう)農相に「最初が肝心。リーダーシップを発揮してほしい」と迫った。

 五十嵐氏はこの日、内閣など所管の第1分科会でも「デジタル田園都市国家構想」などについて質問した。

発言権を求める五十嵐氏=16日午前、国会内

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