6度目の労使交渉はわずか15分で終了 選手会が対案提示も進展なし

日本時間2月18日、ロックアウト突入後6度目となる労使交渉が行われたが、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会の話し合いはわずか15分で終了。選手会は「スーパー2の資格の見直し」と「年俸調停前のボーナスプールの増額」を提案したが、機構側が応じる姿勢を見せず、労使交渉は全く進展しなかった。機構側は選手会に対して「予定通りのシーズン開幕を迎えるための交渉デッドラインは(現地時間)2月28日」と伝えているという。このままでは開幕延期は避けられないだろう。

現行の制度では、サービスタイム2年以上3年未満の選手のうち、サービスタイム上位22%の選手が「スーパー2」として年俸調停権を得ることになっている。選手会はこれについて、サービスタイム2年以上3年未満の選手全員に年俸調停権を与えることを要求していたが、サービスタイム上位80%というところまで要求を引き下げた。ただし、機構側は「スーパー2」の資格の見直しを必要事項とは考えておらず、選手会の要求に応じるつもりはないという。

選手会は「スーパー2」の資格の要求をサービスタイム2年以上3年未満の選手全員から上位80%に引き下げる代わりに、年俸調停権取得前の選手の待遇を改善するためのボーナスプールの要求金額を1億1500万ドルに引き上げた。当初は1億500万ドルを要求し、その後1億ドルまで譲歩していたが、当初の要求金額を上回る提案に。なお、機構側は1500万ドルを主張しており、金額にして1億ドルもの開きがある。

ロックアウトに突入してから2カ月半以上が経過しているにもかかわらず、労使交渉はほとんど進展していない。合意できたのは「ユニバーサルDHの導入」や「年俸調停前のボーナスプール導入」など、ほんのわずかな項目だけだ。春季キャンプは正式な発表がないまま延期されており、今月末から始まるオープン戦も延期が確実。今月中に劇的な進展がなければ、現地時間3月31日のレギュラーシーズン開幕も延期されることになるだろう。

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