水の中を優雅に泳ぐわかめ。呉市広小坪(くれし・ひろこつぼ)の沖合では、10年ほど前からわかめの養殖が行われています。
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水中のわかめ
安芸灘(あきなだ)わかめの沖田和博(おきた・かずひろ)さんは、水揚げを前に間引き作業に追われていました。
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わかめの間引き作業
作業を終えると、沖田さんはわかめをもって別のいけすへ…。すると、いけすの中に間引いたわかめを入れ始めました。
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間引いたわかめを入れる沖田さん
中にいるのは・・・アカウニ。沖田さんによると、この辺りのアカウニは、わかめを好んで食べるのだそう。
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水中のアカウニ
「アカウニ」は瀬戸内海の深い場所に生息するウニ。沖田さんは3年前から福岡や長崎から種苗を購入し、廃材のわかめをエサにウニを養殖しています。わかめのほかに、アカモクやひじきを与えたそうですが、中でもわかめを好んで食べるそうです。
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いけすから出したアカウニ
水槽の中にウニを入れ、わかめを与えてみると警戒しているのか最初はほとんど動かなかったウニ。しかし徐々に水槽の中を動き回り、わかめを巻き付けながら引っ張っていきました。その後も少しずつわかめを食べ続け…3日後、ほぼなくなりました。
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わかめを食べるウニ
沖田さんは、冬はわかめの養殖、夏はタチウオの漁師をしています。しかし、タチウオの漁獲量が年々減少し、漁に出ても赤字になる状況が続いたそうです。沖田さんがウニ養殖を始めたきっかけは「夏に収入を得るためとわかめの廃材をどうにかうまく利用できないか」と考えたからです。
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船を運転する沖田さん
安芸灘わかめでは、年間約30トンのわかめを生産していますが、間引きや商品化の課程で1トン近い廃材が出ていました。しかし、ウニのエサの量は年間1トン、廃棄していたわかめがゼロになったそうです。
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廃棄されるわかめ
漁獲量減少のピンチをきっかけに捨てられていたわかめで高級食材を養殖し、廃材もゼロにした沖田さん。去年10月には県の認可が下り、7月には千個のウニを飲食店などに出荷する予定です。
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収穫されたアカウニ(写真:沖田さん提供)
広島ホームテレビ『5up!』
地球派宣言コーナー(2022年2月16日放送)
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