オープン戦の1週間延期が正式発表 労使交渉は現地21日に再開予定

新しい労使協定の締結に向けてメジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会による労使交渉が難航するなか、オープン戦のスタートが少なくとも1週間延期されることが正式発表された。機構側は予定通り現地時間3月31日(日本時間4月1日)にレギュラーシーズン開幕を迎えるための交渉合意のデッドラインを現地時間2月28日(日本時間3月1日)に定めている。なお、労使交渉は現地時間2月21日(日本時間2月22日)に再開し、そこから毎日交渉が行われる予定となっている。

メジャーリーグ機構は「労使交渉が合意しておらず、スプリング・トレーニングの試合のスタートを少なくとも(現地時間)3月5日以降に延期しなければならないことを申し訳なく思っています。30球団は選手をフィールド、ファンをスタンドに戻したいという強い思いで一致しています」との声明を発表。さらに「各球団は開催されない試合のチケットを全額返金する統一方針を定めました。我々は双方にとってフェアな合意に達するよう努力しています。(現地時間の次の)月曜日には選手会と対面形式の交渉を行い、毎日交渉を続ける予定です。予定通りのシーズン開幕に向けて努力します」と述べた。

これを受けてメジャーリーグ選手会も声明を発表。「メジャーリーグ機構は今日、スプリング・トレーニングの試合のスタートを延期しなければならないと発表しました。これは誤りです。そもそもロックアウトを実施する必要がなかったように、スプリング・トレーニングのスタートを延期する必要もありません。機構側がこのような決定を下してしまいましたが、我々は交渉を進めることに注力していきます」と機構側のやり方を批判した。

今月中に労使交渉が合意に達し、ロックアウトが解除された場合、現地時間3月31日のシーズン開幕に向けて、FA選手の契約、球団間のトレード、ルール5ドラフトの実施など、短期間での移籍ラッシュが予想される。こうしたチーム編成作業と並行して約1カ月のスプリング・トレーニングが行われることになる。予定通りのシーズン開幕が最優先とはいえ、選手の調整不足による故障者発生なども含め、大混乱は免れないだろう。

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