「松浦家」ゆかりのひな人形を展示 平戸・松浦史料博物館

特別展示された約200年前のひな人形=平戸市、松浦史料博物館

 江戸時代まで九州北西部を治めた松浦家に受け継がれた約200年前のひな人形を展示する特別展示「平戸 松浦家のひな人形」が、長崎県平戸市鏡川町の松浦史料博物館で開かれている。4月3日まで。
 松浦家は中世から海外交易などで栄え、江戸時代には徳川幕府の中枢とつながりが深かった。同館は松浦家が受け継いだ貴重な資料、文物を管理している。
 期間中は江戸後期、平戸藩第10代藩主、松浦熈(ひろむ)に嫁いだ老中・松平定信の娘、蓁姫(しんひめ)のひな人形一そろえと関連の調度品など計7点を展示している。
 長崎市から訪れた主婦(72)は「きれいなひな人形だった。昔からのものが残っているのは素晴らしい。展示期間中に来られてよかった」と話した。
 同館によると、大名家では娘にひな人形をそろえて結婚させていた。明治期以降、ゆかりの人たちに譲る例があり、松浦家が最後まで保有したのが蓁姫のひな人形という。
 同館は開館時間は午前8時半から午後5時半。入館料は600円(高校生以下350円)。問い合わせは同館(電0950.22.2236)へ。


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