ラルフの息子ダービッド・シューマッハーが2022年にメルセデスAMGからDTMに参戦へ

 2月22日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権は、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハーの息子であるダービッド・シューマッハーが、メルセデスAMG・チーム・ウィンワードから2022年シーズンのDTMに参戦すると発表した。

 ダービッドは元F1ドライバーのラルフの長男で、現在F1に参戦するミック・シューマッハーとは従兄弟にあたる。2021年まではFIA-F3に参戦するなど、フォーミュラでのステップアップを果たしてきたが、2022年はGT3で争われるDTMに身を投じることになった。

 父のラルフはF1に参戦した後、2008年から12年までメルセデスからDTMを戦っており、親子二代でのDTM参戦となる。

 すでに2021年11月にメルセデスAMG GT3をテストした経験をもつダービッドは「ふたつのクルマのカテゴリーの世界は違うものだね」とフォーミュラとの違いを語った。

「フォーミュラに比べてかなり重量があるという理由だけで、GT3カーはシングルシーターよりもはるかにスムーズなドライブを必要とする。最初はABSがあることがすごく衝撃的だった。レーシングカーでは初めてだったからね。でも、メルセデスAMG GT3は安心するものだったし、ドライブは本当に楽しかったよ」とダービッドは語る。

「DTMは信じられないくらいハイレベルなレースシリーズで、自分を高く保つために、多くのことを学ばなければならない。僕の今年の目標はクルマに慣れ、DTMで重要な多くの詳細を採り入れることだ。ルーカス(アウアー)、マキシミリアン(ゲーツ)という経験豊富なチームメイトがいるので、自分の方向を決めることができるからね」

 また、チームプリンシパルのクリスチャン・ホーヘナデルは「我々のすべての経験をもって、できる限り彼をサポートしていきたい。ダービッドは才能、勤勉さ、そしてチームスピリットで我々に多くの喜びをもたらすと確信している。彼がパーフェクトな遺伝子をもっているのは間違いない」と期待を寄せた。

 シリーズを運営するITR e.Vも、“シューマッハー”の名に期待を寄せる。イベント/運営責任者のフレデリック・エルスナーは「もちろん、ダービッド・シューマッハーが2022年のDTMを戦う事実は、我々にとってハッピーなものだ。シューマッハーの名は国際的なレースでの成功を表しているし、ダービッドはすでにシングルシーターで優れた最初のステップを示した」と語った。

「DTMドライバーは非常にプロフェッショナルで、競争は激しい。彼にとって厳しい年になるかもしれないが、彼とチームは一緒にうまく処理するだろうと確信している。ファンはすでにこの段階で、エキサイティングなシーズンを楽しみにしている」

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