十八親和銀 頭取に山川氏 森氏は会長、吉澤氏は顧問

山川信彦氏

 十八親和銀行(長崎市)は22日、取締役会を開き、頭取に同行執行役員営業推進部長委嘱の山川信彦氏(56)を充てる人事を決めた。初代頭取の森拓二郎氏(66)は代表権を持つ会長に就任する。4月1日付。
 山川氏は1989(平成元)年に旧親和銀行に入行。平成入行組で初の頭取に抜てきされた。現会長の吉澤俊介氏(66)は顧問に就く。
 長崎市銅座町の同行本店で記者会見があり、森氏はトップ交代の背景について、2020年10月に新銀行移行後、システム統合、県内外68拠点の店舗統合が順調に進み、合併によるシナジー効果も出ているとし「新銀行の土台づくりがほぼできた」と説明。4月に新たな中期経営計画がスタートするタイミングで「新銀行の未来を若くて有能な人材に託そうという決断に至った」とした。
 山川氏は「合併がしっかり実のあるものになるよう全身全霊でまい進する」と決意を表明。目下の課題として、新型コロナウイルス禍の影響を受けた顧客の資金繰りや経営支援を挙げた。「未来志向で長崎をどうしていくかという視点で、地域の課題が私たちにとってもお客さまにとってもビジネスチャンスと捉えて頑張っていく」と述べた。
 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は19年4月に十八銀と経営統合。FFG傘下となった十八銀と親和銀が20年10月に合併し、十八親和銀行が誕生した。

 【略歴】山川 信彦氏(やまかわ・のぶひこ)一橋大経済学部卒。89年親和銀行入行。営業推進部長、長崎営業部長などを経て、20年4月に執行役員営業推進部長委嘱・十八銀行執行役員営業統括部長委嘱。同年10月から現職。西海市出身。
 【略歴】森 拓二郎氏(もり・たくじろう)九州大経済学部卒。78年十八銀行入行。本店営業部長、常務、専務などを経て14年6月に頭取。19年6月からFFG取締役を兼務、20年10月から現職。長崎市出身。


© 株式会社長崎新聞社