2022年度政府予算の審議は24日から参院へ舞台を移した。野党から、新型コロナウイルス感染者の自宅療養中の死亡などについて追及を受けた岸田文雄首相は「申し訳なく思う」と謝罪。菅義偉前首相(衆院神奈川2区)の答弁を踏襲し、「衆院をしのぐ安全運転」(自民党幹部)での滑り出しを見せた。
この日の参院予算委員会では立憲民主党の小西洋之氏が「岸田総理は『最悪の事態を想定して準備する』と掲げながら実態が伴っていない」と政府を追及。「今はまさに『最悪の事態』ではないか」と死者が増えている責任をただした。
これに対し岸田首相は「力が至らず大変申し訳なく思う」と前首相と同じ文言の答弁で応じた。衆院審議では「最悪とされる医療逼迫(ひっぱく)には至っていない」などと答えていた山際大志郎経済再生担当相(18区)も「医療現場が厳しい状況に置かれていることは認識しており、支援に努めていく」と内容やトーンを変えた。