真山氏辞退で候補者選び振り出しに 参院選出遅れの立民 募る焦燥、くすぶる不満

真山勇一氏の出馬辞退について説明する立憲民主党県連の阿部知子代表(右)ら県連幹部=25日夜、横浜市中区

 夏の参院選神奈川選挙区を巡り、立憲民主党の候補者選びが混迷している。党勢拡大に向け、神奈川県連は2人擁立の方針を決めているが、現職の出馬辞退で選定は振り出しに戻った状態だ。他の主要政党の候補者が既に走りだす中、野党第1党の出遅れは明白で、立民関係者は焦燥感を募らせている。

 「1月末に健康上の問題が分かり、治療を優先するため神奈川選挙区からの出馬は辞退するとの報告を受けた」-。

 今月25日夜、横浜市内の県連事務所で取材に応じた立民の阿部知子県連代表(衆院12区)は、公認を党本部に上申していた現職の真山勇一氏(78)が出馬を辞退した経緯をそう説明した。

 擁立作業が遅れている現状を問われ「病気が理由の辞退とはいえ、事実として今は候補が一人も決まっていない空白状態。党に期待している皆さんに申し訳ない」と神妙に語った。ただ、県連として2人擁立の方針は「堅持している」とし、「党本部と密に連絡を取りながら可及的速やかに最善の候補者擁立に努力したい」と前を向いた。

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