ハースF1代表「マゼピンが走れない場合、ピエトロ・フィッティパルディが後任第一候補」

 ハースF1チームが現レースドライバーのニキータ・マゼピンとの契約を継続するかどうかの検討に入るなか、チーム代表ギュンター・シュタイナーは、マゼピンが走れなくなった場合、後任の第一候補となるのは、現リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディであると語った。

 ロシアが2月24日にウクライナに対する軍事侵攻に踏み切ってから、世界中でロシアへの強い非難の声が上がり、制裁措置が次々と発表されている。そんななかでF1は今年のロシアGPを中止する意向を発表した。

 ロシア企業ウラルカリをタイトルパートナーに持つハースは、25日、バルセロナテストでマシンからウラルカリのロゴを外して走行。その後、シュタイナー代表は、ウラルカリとの今後の契約について見直すことを明らかにし、ウラルカリ社の共同オーナーであるドミトリー・マゼピンの息子ニキータとのレースドライバー契約についても再検討する見通しであると示唆した。

ニキータ・マゼピン(ハース)

 マゼピンとの契約を打ち切る場合、ハースは新たなレースドライバーを探す必要が出てくる。シュタイナーは、『Speed City Broadcasting』のボブ・バルシャのインタビューに対し、後任候補としてまず考えるのはフィッティパルディであると話した。

 2度のF1チャンピオンであるエマーソン・フィッティパルディの孫であるピエトロは、2019年にハースのテストドライバーに就任、それ以来両者の関係は続いており、2020年バーレーンGPで当時レースドライバーのロマン・グロージャンが大クラッシュによりけがをした際に、その後の第16戦と第17戦に代役でF1に出場した。

「ニキータが何らかの理由で走れなくなった場合、最初に声をかけるのはピエトロだろう」とシュタイナーは語った。

「彼はこの数年間、我々と一緒に仕事をしてきたのだ。次にどうするかはそれから考える」

「ピエトロがいつも我々と一緒にいるのには理由がある。この数年、COVIDの関係で、リザーブドライバーを必要としていた。それで彼はいつもそばにいるのだ」

「彼はチームのことをよく知っているし、乗るマシンのことを知っている。今の時点で、ピエトロ以上の存在はいない」

2022年F1バルセロナテスト3日目 ニキータ・マゼピン(ハース)

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