【新型コロナ】神奈川県内で高齢者の死亡急増 オミクロン株、集団内での感染防止難しく

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県内の新規感染者数がピーク時と比べ減少する中、高齢者の死亡が急増している。現在の第6波で流行しているオミクロン株は感染スピードの速さが特徴で、高齢者施設や家庭など集団内での感染防止が難しい。専門家は重症化リスクが高い高齢者について、対策の徹底を呼び掛けている。

 県が28日に発表した集計によると、60歳以上の2月第4週の週別感染者数は5285人。第6波で最も多い2月第1週から28%減少(約2千人減少)したが、全感染者数に対する割合は12%とほとんど変わらず、死亡者は128人と約4倍に増大した。

 国立感染症研究所の調査によると、オミクロン株は感染から発症するまでの潜伏期間は2.9日(中央値)で、感染から周囲に二次感染を引き起こすまでの期間は2.6日(同)。これまでの変異株と同様に、発症するまでに二次感染を引き起こす可能性がある上、感染から二次感染するまでの期間が短く、感染スピードが速いのが特徴という。

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