神奈川県内に適用されている新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が、3月6日の期限まで残り1週間を切った。県内の新規感染者数は依然として高水準が続き、病床使用率は7割に達する。黒岩祐治知事は28日、「あと1週間以内に解除できるか、正直なところ、厳しいと思わざるを得ない」と述べた。
県内は感染者数の減少傾向が続くものの、増加のスピードに比べて減少速度は鈍化。オミクロン株の一種でより強い感染力を持つとされる派生型「BA・2」も確認されている。
休日など日ごとの検査体制に左右されにくい週別の感染者数の集計(27日時点)は、2月20~26日の直近1週間では4万4328人。前週と比べて0.84倍で、2週続けて減少した。感染症法上の「感染者」に含まれない自主療養者を加えて比較した場合も同じ傾向にある。
一方、病床使用率は約7割で推移している。濃厚接触者となった医療従事者の欠勤などで、「数字以上に医療現場は逼迫(ひっぱく)している」(知事)という。