ELMSが2022年カレンダーを変更。ハンガロリンクに代わりモンツァ復活、再びWECとの“連戦”に

 2月28日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズは2022年のカレンダー変更をアナウンスした。当初のカレンダーに含まれていたハンガリー・ハンガロリンク戦が取りやめとなり、代わってイタリア・モンツァ(アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ)で第3戦の4時間レースが開催されることとなった。

 42台もの年間エントリーを集めることとなった、2022年のELMS。シリーズは2021年9月に、全6ラウンドからなる2022年カレンダーを発表しており、ハンガロリンクは2013年以来9年ぶりにELMSが開催される予定となっていた。

 しかしシリーズのCEOであるフレデリック・ルキアンは28日の声明で、ハンガロリンクのマネジメントとの契約条件が「地域の規則と制限のため」満たされていない、と述べている。

 これらの制限が具体的に何を指すのかは不明だ。ハンガリーは現在、国の新型コロナウイルス政策の下、明白な収容人数の制限なしにスポーツイベントを推進することを許可している。

 ELMSはこのハンガロリンク戦に代わって、イモラが復活したことによって当初はカレンダー落ちしていたモンツァで第3戦を開催することを選択した。従って、2022年のELMSはイタリアで2レースを開催することになる。

「ELMSが7月にハンガリーを訪れることができなくなるのは残念だが、現地の規制と制限により、ハンガロリンクの経営陣は契約の条件を満たせなくなった」とルキアンは述べている。

「長い歴史ある優雅なサーキットであるモンツァは、ELMSのパドックの多くのメンバーに根強い人気があり、2017年にシリーズがそこに戻って以来、素晴らしいレースが演じられてきた」

「モンツァの人々が支援してくれ、この夏にELMSの第3ラウンドを開催できるようにしてくれたことに、感謝したい」

 このモンツァ4時間レースは、7月3日に行われる予定だ。これは、WEC世界耐久選手権第4戦の6時間レースがモンツァで開催される1週間前の開催となる。

 このモンツァにおける2シリーズの連戦形式は2021年も実施されていたもので、一部のWECチームはELMSのレースに参加することによって、さらなる走行時間を獲得することができていた。

 アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァのマネージング・ディレクター、アレッサンドラ・ジンノは次のように述べている。

「ELMSが今年もモンツァへと戻り、我々の伝統となりつつあるイベントを統合することを決定したことを、非常に嬉しく思う。7月のふたつの連続した週末にELMSとWECを開催するおかげで、“スピードの殿堂”は数週間にわたって“ハウス・オブ・エンデュランス”となる」

2021年は(新型コロナウイルスに関する規制により)1000人の観客しか入場が許されなかったが、今年はグランドスタンドを埋め、ふたつの週末をトラックの内外で“ショー”にできるよう努めたい」

■2022 ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ 暫定カレンダー(22年2月28日発表)

Rd. Date Event(Circuit)

Test 4月11~12日 ポールリカール

1 4月17日 ル・カステレ(ポールリカール)4時間

2 5月15日 イモラ4時間

3 7月3日 モンツァ4時間

4 8月28日 バルセロナ4時間

5 9月25日 スパ・フランコルシャン4時間

6 10月16日 ポルティマオ4時間

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