16時間超の交渉も決着せず 交渉期限を現地1日午後5時に延長

メジャーリーグ機構が定めた「シーズン162試合開催」のためのデッドラインとなる日本時間3月1日、メジャーリーグ選手会との労使交渉が行われたが、16時間を超える話し合いの末、結局合意には至らなかった。交渉期限は日本時間3月2日午前7時(現地時間3月1日午後5時)まで延長されており、明日改めて合意に向けた交渉が行われる予定。両者はポストシーズン出場枠を従来の10球団から12球団に増やすことで合意したものの、ぜいたく税や最低保証年俸、調停前ボーナスプールなどについて依然として意見が分かれているようだ。

新しい労使協定の締結を目指し、機構側が定めたデッドライン(現地時間2月28日)を過ぎて日が変わってからも交渉は継続されたが、一気に合意まで持っていくことはできなかった。しかし、16時間を超える交渉のなかで、合意に向けて確実に前進しており、ポストシーズン出場枠を12球団とすることで合意。機構側はぜいたく税の上限ラインを超過した際のペナルティを強化する案、選手会は「スーパー2」の対象者を拡大する案をそれぞれ取り下げるなど、合意に向けてお互いが譲歩の姿勢を見せた。

合意に向けて確実に前進してはいるものの、ぜいたく税や最低保証年俸、年俸調停前の選手用のボーナスプールなど、主要な問題については依然として両者の主張に隔たりがあるという。たとえば、ぜいたく税の上限ラインは機構側が2億2000万ドルを提示しているのに対し、選手会は2億3000万ドル以上を希望。最低保証年俸は機構側が67万5000ドルを提示しているのに対し、選手会は70万ドル以上を希望。調停前ボーナスプールは選手会が1億ドル以上を希望していたが、機構側の提示は2500万ドルにとどまっている。

機構側の広報は「進展があった。あらゆる可能性を追求していきたい」と手応えを口にしているものの、クリアすべきハードルはまだ多く残されている模様。予定通りにレギュラーシーズン開幕を迎えられるよう、明日のデッドラインまでに交渉を合意へ導くことはできるだろうか。

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