段飾りのひな人形、つるし雛で華やかに 神奈川・愛川の古民家「山十邸」

落ち着いた和室を華やかに彩るつるし雛飾り=愛川町中津の古民家山十邸

 国登録有形文化財となっている愛川町中津の古民家山十邸に「ひな人形とつるし雛(びな)飾り」が展示され、重厚な古民家の和室が華やかな色合いで飾られている。7日まで。観覧無料。

 山十邸は明治期に建てられた豪農の家。太平洋戦争中から戦後の一時期、思想家大川周明が所有したことでも知られ、現在は町が所有して一般公開をしている。

 つるし雛は、近くの主婦らによる手芸サークルが手作りしたもの。和室の天井に取り付けた円形の枠から、小鳥や金魚、えとのとらやうま、ひつじなどの飾りが数百個つり下げられている。同邸で所蔵するひな人形の段飾りも置かれ、華やかな雰囲気となっている。

 昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大で中止となったが、今年は積極的な広報活動を控えながら開催。時折訪れる人たちは、華やかなつるし雛の様子を写真に収めて楽しんでいた。

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