卒業証書の押印間違える 式1時間前に判明、再授与へ 栃木女子高

栃木女子高の創立120周年を祝った記念式典=2021年10月

 栃木女子高の1日の卒業式で、誤った押印の卒業証書が卒業生全234人に授与されていたことが2日、同校への取材で分かった。同校は式直前、本来押印する校長印とは異なる「創立記念事業実行委員会委員長」印であることに気付いたが、そのまま手渡し、式後に卒業生らへ謝罪した。

 同校によると、教職員3人が2月21日、押印を手作業で実施した。誤って押印した同委員長印は昨年10月の「創立120周年記念式典」の際に使用されたもので、校長印と同じ箱に保管されていた。教職員らはいずれも校長印と思い込み、「新しい方を使おう」と同委員長印のみを使用したという。

 押印の誤りは、別の教員が卒業式の1時間前に確認して判明したが、同校は「卒業証書を授与しないわけにはいかない」と判断。式後、卒業生には直接、保護者にはメールで説明し、謝罪した。

 同校はあらためて卒業証書を作り、卒業生に届ける。小島雄一(おじまゆういち)教頭(56)は「確認態勢を見直し、再発防止に努める」と話した。

© 株式会社下野新聞社