15日以上シーズン短縮ならFAに影響 今後は4/14開幕を巡る攻防か

レギュラーシーズンの最初の2シリーズが開催中止となることが発表された今季のメジャーリーグ。現時点ではオープン戦が最短で現地時間3月12日(日本時間3月13日)スタート、レギュラーシーズンが最短で現地時間4月7日(同4月8日)開幕となっている。しかし、「労使交渉の合意までにはもう少し時間が必要」との声もあり、シーズン開幕の行方は予断を許さない。選手のFA資格に影響する「現地時間4月14日開幕」を巡る攻防となることが予想される。

メジャーリーグの選手はサービスタイム(メジャー登録日数)が6年に達するとFA資格を得る。このサービスタイムは172日を1年とカウントするため、今年のレギュラーシーズンがさらなる短縮によって172日未満となった場合、1年分のサービスタイムを得ることができず、FA資格を得るのが1年先延ばしになってしまうのだ。もちろん、サービスタイムを日割り計算した2020年のように特例措置が設けられる可能性もあるが、選手会としてはレギュラーシーズンが172日以上開催されることが目標の1つとなるだろう。

2022年のレギュラーシーズンは当初、現地時間3月31日に開幕して10月2日に閉幕する186日間のスケジュールが組まれていたため、172日以上開催するためには短縮を14日以下にとどめる必要がある。よって、遅くとも現地時間4月14日(日本時間4月15日)には開幕しなければならない。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「レギュラーシーズン開幕前に4週間のスプリング・トレーニングが必要」との見解を示しており、「現地時間4月14日開幕」から逆算すると、現地時間3月17日(同3月18日)までにスプリング・トレーニングをスタートさせることが必要だ。

スプリング・トレーニング開始前の準備時間などを考慮すると、「現地時間4月14日開幕」のために残された交渉期間は1週間ほどしかない。ぜいたく税、最低保証年俸、調停前ボーナスプールなど、金額面での歩み寄りが必要な項目はまだ多く残されているが、現地時間4月14日までに開幕できず、サービスタイムの扱いを巡る対立によって交渉が泥沼化していくことだけは避けたいところだ。

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