母国への支援を主導するシェフチェンコ、英番組で反戦メッセージ「自由のため団結しよう」

 元ウクライナ代表FWアンドリー・シェフチェンコ氏はイギリス『スカイスポーツ』で、ロシア侵攻を受ける母国は自由のために団結していると語った。

 45歳シェフチェンコはウクライナ紛争中は在住するロンドンに留まり、母国への支援呼びかけを主導している。また家族はウクライナからの脱出を拒んでいて、「両親とは常に話をしている。帰りたいがロンドンに残り、ウクライナの人々が直面している本当の悲劇を伝える必要がある」と『スカイスポーツ』で心境を口にした。

「戦争は答えにならない」… シェフチェンコがロシアのウクライナ侵攻反対を訴える

「財団と話をして、資金を集めウクライナの社会を助けようとしている。私はウクライナ人であることを誇りに思っている。私の国、国民、家族にとって今は困難な時だ。私の母と妹は今キエフにいるが、そこで恐ろしいことが起こっている。人々が死に、子供たちが死に、ミサイルが私たちの家を狙っている。私たちはこの戦争を止める必要がある。難民がいるのだから、人道的援助が必要だ。医療や食料の支援もそうだ。私は何度も家族に説得を試みたが、答えはノーだった。彼らはそこに留まりたいんだ。それがウクライナ人の精神だ」。

 シェフチェンコはまた、ロシアの代表やクラブがFIFAとUEFAの全大会で出場停止になったことを全面的に支持。今週末から始まるパラリンピックには個人資格でロシア人も参加する事ができ、これにより世界はさらに前進するはずだと主張している。

「FIFAやUEFAのような機関が正しい決断を下したのは素晴らしい事だ。難しい決断ではなかったと思う。ある国を攻撃するとき、爆弾や兵士が送り込まれたのならそれは戦争だ。戦争が止まらない以上、ロシア人のスポーツイベントへの参加を認めないのは正しい判断だと思う。私にとってサッカーはもう存在しない。そんなことをしている場合ではないんだ。朝起きたら、どうやったら国を助けられるか、自分に何ができるか考えている。両親や友人に電話して、ウクライナの状況を知るんだ。私にとってはこれがフィールドであり、今集中すべきことなんだ」。

シェフチェンコが悲痛な思いを訴える Photo Stefano Guidi

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