フェラーリF1のペースに感心するハミルトン。一方ビノット代表はテスト走行距離には満足も「判断は時期尚早」と慎重

 フェラーリF1のチーム代表であるマッティア・ビノットは、シーズン開幕時にはフェラーリが他チームよりも抜きん出ているだろうという最近のルイス・ハミルトン(メルセデス)の予想について、反対意見を述べた。

 ハミルトンは先週バルセロナで行われたF1プレシーズンテストでトップタイムを出したが、彼はフェラーリの独創的なF1-75が見せたペースに感心したと語り、フェラーリは他のライバルチームに比べて“数カ月先を行っている”かもしれないと示唆した。

「フェラーリはおそらく(2021年の)マシンの開発をあまりやらずに、すべてを今年のマシンに注ぎ込んだと考えられるだろう」とハミルトンはバルセロナ-カタロニア・サーキットで行われたテストの初日走行後に語った。

「ということは、彼らが数カ月先を行っているということになるだろうか? チームは数カ月先にいると? 僕たちは様子を見守ることになる」

2022年F1バルセロナテスト1日目 ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 7度の世界チャンピオンであるハミルトンのコメントを知らされたビノットは、ハミルトンの意見とは逆の回答をした。

「バーレーンまでには、彼らが我々よりも2カ月や3カ月先に進んでいることは確かだ!」とビノットは冗談めかして『Sky Sports』に話した。

「今の時点でチーム間のパフォーマンスや競争力の比較をするのは非常に難しいと思う」

「我々にとって重要なのはここで情報を収集することだ。ともかく我々の走行量には満足できると思う。(すべては)マラネロに戻って分析される」

 スペインでのフェラーリのペースは、F1-75の確固たる信頼性も相まって、シーズンを前に明るい兆候を見せた。チームはメルセデスやレッドブルとともにトップ集団に返り咲くことを望んでいる。

 バルセロナでビノットは、まだ早い時期ではあるが、これまでフェラーリのプレシーズンプログラムは計画どおりに進められていると主張した。

「これまでのところマシンの挙動は良く、大きな問題も起きていない」とビノットは述べた。

「ここまで走行は適切に行われている。これで十分だろうか? 昨年のシーズン末に、我々がトップから少なくとも1周あたり1秒遅かったことを忘れるべきではない」

「我々にとって、とにかく2022年に競争力を取り戻せたらそれは良いことだ。だがまだ判断するには早すぎる時期だ」

2022年F1バルセロナテスト3日目 カルロス・サインツ(フェラーリ)

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