TOYOTA GAZOO Racingが2022年ドライバー育成計画発表。若手のステップアップをサポート

 3月4日、TOYOTA GAZOO Racingは2022年のドライバー育成計画について発表した。TGRは『モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり』のなかでドライバーの力は不可欠ととらえ、育成プログラムで国内外のレース、ラリーのトップカテゴリーで活躍できるドライバーの輩出を目指し、若手ドライバーが着実にステップアップしていけるようサポートをしていく。

 TGRは国内外のレース、ラリーへステップアップするドライバーの育成、サポートを長年続けており、「サステナブルなモータースポーツ業界の実現に向け、次世代のドライバー育成を推進」、「才能ある幅広いドライバーへチャレンジの機会を提供」、「ドライバーの個性を生かし、それぞれにあった進路の検討、機会を創出」、「ドライバーが憧れの職業となるよう、モータースポーツ及びドライバーの魅力発信・向上にも努める」とドライバー育成について思いと決意を示している。

 2022年は、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の育成ドライバーとして4名がジュニアフォーミュラなどさまざまなカテゴリーに挑む。まず、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権では、トムスから小高一斗、平良響、野中誠太の3人が参戦する。

 小高はすでにスーパーフォーミュラ参戦を果たしているが、まだスーパーフォーミュラ・ライツ王者を獲得しておらず、今季は王座獲得が至上命題。ライツ2年目となる2020年FIA-F4王者の平良は初年度こそ車両との相性もあったか苦しんだが、今季は上位での戦いを期待したいところ。

 そして2021年にスポットでライツをドライブした野中は、2021年FIA-F4王者の結果とともに、ライツへフル参戦する。また、今季はすでに発表されているとおり、HOPPY team TSUCHIYAからスーパーGTにも参戦する。

 また2022年のTGR-DCドライバーに、初の女性ドライバーが加わった。2021年までFIA Wシリーズに挑戦していた小山美姫がTGR-DCの一員として、スーパーライセンスからフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップに参戦することになった。

 FIA-F4には、2022年もTGR-DC Racing Schoolから4名のドライバーが参戦する。2021年にランキング2位となった荒川麟をはじめ、全日本カートからステップアップする中村仁、平安山(へんざん)良馬の3名の参戦が決定。後日発表される1名を加え、4台体制で挑む。

 さらに国内外のトップカテゴリーにおいて活躍できるレーシングドライバー、ラリードライバーの発掘・育成と正しいドライビング教育によるモータースポーツ底辺の健全な拡大を目的に実施するTGR-DCレーシングスクールを2022年も実施予定。日程、内容は決定次第発表される。

 またWECチャレンジプログラムでは、今季から参戦を果たす平川亮に続く若手育成を引き続き検討していくほか、WRCチャレンジプログラムでは既報のとおり勝田貴元がWRCに参戦中、さらに選考で大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀の3名が4月からフィンランドでの本格的なトレーニングを開始する。

2021年12月のスーパーフォーミュラ・ライツ公式テストでは小高、平良、野中がドライブした。
TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの新ドライバーに選ばれた(左から)大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀

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