【薬剤師会】“零売”ルールの厳格運用へ

【2022.03.05配信】日本薬剤師会(日薬)は3月5日、第99回臨時総会を開き、ブロック代表質問が行われた。この中で、零売に対する日薬の見解を聞く質問が出ると、執行部は「ルールの明確化と厳格な運用が必要」との考えを示し、関係者と対応を進めたいとの考えを示した。

四国ブロック代表質問で、愛媛県所属の井上貴博氏が以下の通り質問した。
「日本眼科医会から零売についてクレームが出た。零売ルールの拡大解釈に厳しい対処をというものだった。零売については、今後、拡大するべき分野と考えるが、日薬の見解を伺いたい」(井上氏)

これに対し、日薬常務理事の岩月進氏は「まず最初に零売という言葉を使うのをやめませんか」提案した。「処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売」との表現が適切との考え。

その上で、現行制度の遵守状況には疑問を呈した。
「ほかの薬局から同種同薬効の医薬品を購入していないだとか、必要最小限の販売などが現行の制度にあるが、それが明確に守られているのかどうか疑わしい部分が散見される。また一般用医薬品の販売を考慮したにもかかわらず、という部分もあいまいになっている」(岩月氏)

今後については、「国民が医薬品にアクセスするための手段の一つではあるが、ルールを明確にした上で、厳格に適用していくことが求められる。関係者に確認しながら対応を進めていく」(岩月氏)と述べた。

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