2022年3月1日(火)、FCAジャパンとグループPSAジャパンは新会社ステランティス ジャパンを設立した。3大ドイツブランドに次ぐ規模となる新ブランドの誕生だ。
3大ドイツブランドに次ぐ第四位のインポーターへ躍進
フィアットやアルファロメオ、アバルト、ジープなどを輸入販売するFCAジャパンと、プジョー、シトロエン、DSオートモビルなどを輸入販売するグループPSAジャパンは2022年3月1日(火)、両社の事業を統合。新会社としてStellantisジャパン株式会社(以下ステランティス ジャパン)を設立した。
グローバルでは既に2021年1月にStellantis N.V.が発足しており、国内での展開が注目されていた。
なおステランティス ジャパンの代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)には、既にFCAジャパンとグループPSAジャパンの代表を兼務していたポンタス・ヘグストロム氏が引き続き就任する。
全8ブランド、国内337の販売拠点を有する一大勢力に
現在FCAジャパンは、イタリアンブランドの「アバルト」「アルファ ロメオ」「フィアット」、そしてアメリカンブランド「ジープ」で国内の販売を実施中。さらに今年2月に開催されたジャパンキャンピングカーショー2022では、新たに商用バン「フィアット デュカト」の導入を発表した。デュカトを扱う新部門「フィアット プロフェッショナル」が加わることで、イタリアとアメリカの5つものブランドを展開している。
いっぽうグループPSAジャパンでは、フランス車の3ブランド「シトロエン」「DSオートモビル」「プジョー」を展開中だ。
この2つのインポーターが統合したことで、全8ブランド、コンパクトカーから大型SUVまで35モデル・95のバリエーションを揃える。その価格帯は200万円台から1200万円台までと、実に幅広い。
ディーラーネットワークも全国337拠点。FCAジャパンとグループPSAジャパンにおける2021年の国内販売台数は総計4万4976台だ。これはドイツ3大ブランドに続く4番目の、まさに一大インポーターブランドが誕生したことになる。
時代が求める電動化モデルのラインナップを急速に拡大中
ステランティス ジャパンでは、一大グループのスケールメリットを最大限に活用。急務となる電動化への対応を推し進めている。
国内での電動化モデルは、現ラインナップでも6つのPHEV(プラグインハイブリッド)と4つのBEV(バッテリーEV:100%電気自動車)の計10モデルを発売済み。2022年中にはさらにBEVの1モデルと、PHEVを7モデル新設定する予定だ。
ステランティス(Stellantis)とは、ラテン語の星を現す“ステラ”に由来した名称である。
今回は言及されなかったが、今後さらにドイツの「オペル」ブランドも、国内ラインナップへの新規導入が発表済み。個性豊かなステランティスが、国内でさらに輝きを増していくことになりそうだ。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:MOTA編集部・ステランティスジャパン]