自民県連は古謝氏 オール沖縄は伊波氏 参院選沖縄の構図固まる

 自民党県連は6日、選挙対策委員会を開き、7月に予定される参院選沖縄選挙区に、那覇市出身で元総務官僚の古謝玄太氏(38)を擁立する方針を決めた。党本部に古謝氏の公認を申請し、13日の自民党大会までに公認される見通し。一方で、辺野古新基地建設反対で一致する「オール沖縄」の構成団体も6日に会議を開き、改選を迎える現職の伊波洋一氏(70)の再選に向けて取り組むことを確認した。参院選の構図が固まり、両陣営とも態勢づくりを急ぐ。 自民党県連に所属する国会議員や県議らで構成する選対委員会は参院選候補として推薦があった4人について協議し、古謝氏の擁立が全会一致で決まった。決定後の会見で、古謝氏は「復帰50年の節目を迎え、これからの50年は沖縄が日本を引っ張る時代にしたい。こうしたビジョンに基づき、具体的な政策づくりに着手する」と決意を述べた。

 古謝氏は現在、NTTデータ経営研究所(東京)に勤務しているが、月内に退社する予定。自民党県連は公明との選挙協力の確認を進めるほか、参院選と事実上の「セット戦術」を展開する県知事選の人選も急ぐ。

 現職の伊波氏も6日、自身の後援会とオール沖縄構成団体との会合後に、那覇市内で記者団に応じた。沖縄の米軍基地負担が増しているとの認識を示した上で、「沖縄の声をきちんと国政に伝えることが一層求められている。県内のもろもろの課題にも取り組む」と2期目に向けた決意を語った。

 前回同様に無所属での出馬が見込まれ、支援政党・団体への推薦依頼を進める。 (大嶺雅俊)【関連記事】
▼【深掘り】玉城知事が2月議会での出馬表明を見送った理由と狙い
▼【自民選考の経過】菅前首相も説得…それでも佐喜真氏は出馬固辞
▼選挙イヤーの沖縄 オール沖縄に募る危機感 自公が練る「辺野古戦略」とは
▼現職大敗に「まさか」 南城市長選、瑞慶覧陣営のほころび
▼辺野古移設、渡具知氏が「地元中の地元」で語った胸の内<明暗…名護・南城市長選>

© 株式会社琉球新報社