西武・滝澤夏央選手 関根学園高卒業式に出席 最高の環境に目輝かせ

 プロ野球、埼玉西武ライオンズに入団した上越市出身の滝澤夏央選手(18)が5日、関根学園高の卒業式に出席。終了後、学校近くの「友之寮」で報道陣の取材に応え、プロ球界に身を投じた印象や憧れの選手のプレーを目の当たりにした受け止めなどを話した。

源田選手の動きに圧倒も

 幼い頃から志したプロ野球の世界。24時間、365日、野球のことだけを考え、いつでも野球ができる環境は同選手にとって最高の環境となっている。「大好きな野球を仕事にしてできるのは幸せなこと」と話し、「野球漬け」の毎日に充実した表情を見せる。

 そんな中、憧れ、目標にしてきた同じ西武の源田壮亮遊撃手(29)と練習を共にした時の衝撃は忘れられない。2月下旬にシートノックを一緒に受ける機会があった。「源田さんのイメージは堅実、正確さだと思うけど、生で見ると、スピードが速くて、その中でも動きになめらかさや堅実さがあって、本当にすごい。全ての動きに無駄がない」。聞きたいことはたくさんあったが、「圧倒されて、しゃべられなかった。いっぱいいっぱいで、そんな余裕はなかった」。

 源田選手を含め、先輩からは「なつお」や「たっきー」と呼ばれてかわいがられている。「皆さん優しくて、思った以上に接しやすい」と話す。同期の新人10人とは仲が良く、特に日本文理高出身の川村啓真外野手(22、國學院大4年)には「面白い人で、かわいがってもらっています」と笑顔を見せる。

 寮の生活では部屋の模様替えをしたり、トレーニングウエアのネットショッピングをしたり、音楽を聴いたりとリラックスして過ごしているよう。先輩から習い、食事トレーニングも心掛けているが、1軍メンバーが多いA班の練習に参加し、練習試合が始まってからは「緊張で食べられなくて」と苦笑いも。

 「練習の内容が濃くて充実し、楽しくできている。すごい選手がたくさんいるので、学ぶことばかり」と、レベルの高い環境にたまらない様子。新潟県のファンに向けて「焦らずという気持ちもあるが、育成の立場なので危機感もある。いずれは1軍で活躍するというか、活躍しなければいけない。それが恩返しと思っている」と表情を引き締めて話した。

卒業式で、クラスメートと共に退場。野球部の安川監督から記念品を受け取る
卒業式後、教室に戻り、担任の織部徹教諭から卒業証書を贈られる
卒業式後、野球部の3年生と一緒に恩師の安川巧塁監督、小山謙太郎部長に感謝の花束。前列左から2人目が滝澤夏央選手、同3人目が主将だった田原輝也さん、同右が副主将だった染川剛生さん

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