神奈川県大和市の自宅で次男を殺害した容疑で逮捕された容疑者の女は10代の頃に両親を相次いで亡くして以降、横浜市瀬谷区の実家で弟2人と生活してきた。近隣住民らは「きちんとあいさつをする、普通の人だった」と印象を語る。結婚後には生まれた子どもをかわいがる姿も目撃されており、虐待を見聞きしたという人はいなかった。
実家近くに住む60代女性によると、同容疑者は両親、弟2人との5人家族だった。「おとなしく地味な感じだった。おしゃべりではないが、きちんとあいさつはしてくれた」。女性は、人柄をそう振り返る。
だが中学時代に父親が急死。その約2年後の高校時代には母親が病死した。「子ども3人だけになり、近所の人はみんな心配していた」と女性。しばらくして同容疑者と同年代の青年が実家に出入りするようになったという。最初の結婚相手となる前夫だった。
2002年には長男が誕生。女性は「子どもは夫に似て端正な顔立ちだった。夫婦で幸せそうにしていた」と暮らしぶりを述懐した。
別の60代女性も、長男を抱っこしてあやす同容疑者を見て声を掛けたことがあった。その際、同容疑者は「子どもに心臓疾患がある」と説明したという。それから間もなく長男が亡くなったと聞いた。