〈動画あり〉北京五輪スノボ女子ハーフパイプ銅メダルと5位入賞 冨田姉妹 故郷で報告  母校訪問、笑顔で交流

 冨田姉妹が妙高に凱旋(がいせん)帰郷―。北京冬季オリンピックスノーボード女子ハーフパイプで銅メダルを獲得した妙高市出身の冨田せな選手(22、チームアルビレックス新潟)と5位に入賞した妹の冨田るき選手(20、チームJWSC)が8日、同市で開かれた表彰式や報告会に出席し、午後から母校の妙高小・中学校を訪れ、子どもたちと交流した。

 新井総合コミュニティーセンターで開かれた表彰式で、せな選手に妙高市スポーツ特別栄誉賞(ブロンズ賞)、二人に妙高市スポーツ協会特別優秀競技者賞、妙高市北京五輪サポート会報奨金が贈られた。

 冨田姉妹凱旋報告会実行委員会の山﨑健吾実行委員長(69)は「アスリートの最高の舞台、オリンピックでのメダルと5位入賞。こんなにうれしいことはない。皆さんと一緒にまた興奮を味わいたい」と二人を祝福し、歓迎した。入村明市長も祝辞で「二人が歩んだ足跡が地域、妙高市にとりわけの力を与えていただいた」と最大級の賛辞を贈った。

 せな選手は「たくさんの方からのメッセージや応援の言葉を頂き、それが力となってこの銅メダルを持って帰ることができた」、るき選手は「たくさんの応援のおかげで5位入賞することができた。自分一人の力で取れた結果ではないと思うので感謝している」と話し、今後のスノーボードの発展や競技の決意なども述べた。

 妙高小(福保雄成校長、児童110人)では拍手で二人を迎え、各学年の代表らが質問。小学校の時の好きな教科の問いに、るき選手は「体を動かしたり、作ったりすることが好きなので、体育や音楽、図工が好きだった」と答えた。

妙高小を訪れ、交流した後、児童に話し掛ける冨田せな選手(右)とるき選手

 その後、各学年ごとに一緒に記念撮影。二人と同級生の兄姉がいる児童も複数いて、会話が弾んだ。兄がるき選手と同級生という富井大翔(たいが)君(6年)は「昔とあまり変わっていなかったけど、すごく有名になって、話してみていい人だと思った」と印象を口にした。

 妙高中(宮川高広校長、生徒65人=3年生を含め)でも二人に花束が贈られ、質問時間が設けられた。中学時代の思い出について、せな選手は「体育祭の応援団に入り、ダンスを考え、みんなで必死になってやったこと」、るき選手は「スイスのツェルマットとの交換留学で受け入れと行くことを経験し、違う文化の人と触れ合うことは大事だと思った」と振り返った。

妙高中では冒頭、ステージ上で花束を贈られる冨田姉妹

 当時、英語教諭で二人を教え、現在は同校で非常勤講師を務める親跡祐子さん(49)は「胸がいっぱいで涙が出た。自分のことのようにうれしくて。今後も楽しみながら前に進んでほしい」と感激の面持ちで話した。

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