MLB機構が基金設立 オープン戦削減の影響を受けた労働者を支援

メジャーリーグ機構は、長引くロックアウトによりスプリング・トレーニングの試合(オープン戦)が中止されていることについて、フロリダ州のグレープフルーツ・リーグとアリゾナ州のカクタス・リーグの労働者を支援するために100万ドルの基金を設立することを発表した。レギュラーシーズンの試合が中止となった場合は、追加の基金を設立することを後日発表する予定だという。なお、メジャーリーグ選手会もロックアウトの影響を受けた労働者への支援として、100万ドルの基金を設立することをすでに発表している。

メジャーリーグ機構が設立した今回の基金は、各球団によって管理され、経済的な必要性に基づいて、売店係やグラウンドキーパー、警備員、クラブハウス担当者、球場職員、試合運営係といった、すべてのパートタイマーや季節労働者を支援するために使用される。

メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「私たちのスポーツが新しい労使協定の締結に向けて努力するなかで、困難な時期に直面していることは承知しています。残念なことに、スプリング・トレーニングをファンにとって最高の体験にしてくれる人々が、彼ら自身の過失ではないにもかかわらず影響を受けています。メジャーリーグ機構と各球団は1つの組織として、不安定な立場にいるスタッフを支援することに引き続き尽力します」とのコメントを発表。「この基金がグレープフルーツ・リーグとカクタス・リーグの試合中によって彼らが直面している経済的な懸念を、少しでも軽減することを望んでいます」と付け加えた。

なお、今回の基金はスプリング・トレーニングの試合の中止によって影響を受けた労働者が対象となっており、レギュラーシーズンの試合が中止された場合の基金は別途設立される見込み。日本時間3月5日に選手会が基金の設立を発表した時点で、機構側も基金の設立を準備していることが報じられていたが、それから4日が経過して正式発表に至った。

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