沖縄知事、八重山の「まん延防止」要請を見送り 病床使用率など改善

 沖縄県の玉城デニー知事は9日、会見を開き、八重山圏域(石垣市と竹富町、与那国町)で新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、一時、まん延防止等重点措置の要請を検討したが、現時点では見送る方針を示した。理由として、同圏域内の感染拡大要因は主に医療機関のクラスター(集団感染)で、高齢者のワクチン接種率が77.6%に上っていることから重症者がおらず、病床使用率も改善傾向にあることを挙げた。

 同日の県対策本部会議で決定した。玉城知事は同日から2週間、同圏域に対して、医療のひっ迫が懸念される「コロナ感染拡大警報」を発した。送別会や卒業パーティーは飲食なしか事前検査をすることなどを求めた。

 八重山圏域は2月26日から感染拡大し、病床使用率は一時95%を記録した。県が重点措置を要請する際の判断基準①7日間合計の新規陽性者数が前週比2倍超②圏域(本島、本島周辺離島、宮古、八重山)ごとの病床使用率が60%以上―を超えた。

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