玉城知事、八重山に「コロナ警報」発出 沖縄全県で新たに783人(3月10日朝まとめ)

 沖縄県の玉城デニー知事は9日、新型コロナウイルス感染が増加傾向にある石垣市、八重山保健所管内(竹富町、与那国町)に「コロナ感染拡大警報」を出した。期間は9日から2週間。会食は「4人以下、2時間以内」とし、年度末の送別会や卒業パーティーは飲食なしか、事前に検査を済ませることなどを呼び掛けた。一方、9日に新たに県内で確認された感染者は10歳未満から90代までの783人で、4日連続で前週の同じ曜日を下回った。
  【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況
 八重山地域の3市町について、県はまん延防止等重点措置適用の要請も検討したが、現時点では見送る。玉城知事はその理由として、感染拡大の主な要因が石垣市の病院内でのクラスター(感染者集団)によるものであることや、高齢者のワクチン接種が進んでいること、一時95%に達した病床使用率が改善傾向にあることを挙げた。
 玉城知事は県内全体の高齢者のワクチン接種率について、8日現在で3回目が63.3%となっており、41市町村のうち22市町村で70%を超えたと説明した。
 「オミクロン株」の派生型で感染力の強い「BA・2」が県内でも計5人確認され、市中での広がりが懸念されている。玉城知事は「県外からの移入例も前々週よりも増加しており、来訪を検討している人は出発地検査による陰性確認をお願いしたい」と呼び掛けた。
 9日発表の県内感染者783人の年代別は、10代が最も多く179人、30代123人、10歳未満と20代が各119人と続き、30代以下で全体の約7割を占めた。
 米軍関係は嘉手納基地13人を含む計16人の陽性報告が県にあった。(當山幸都まとめ)
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