中日・根尾は外野登録でどうなる? 福留、筒香ら内野からの“配転”で成功した選手は

広島・鈴木誠也、中日・根尾昂、福留孝介(左から)【写真:荒川祐史、小西亮】

福留は外野専念の02年に首位打者、筒香は初の3割&20本を記録

中日期待の4年目・根尾昂の守備位置登録が、内野手から外野手に変更された。内野手として2018年ドラフト1位で入団し、昨季までは内外野で併用の形が取られていたが、今季はキャンプから外野に専念し、右翼のレギュラーを争っている。ここでは過去に内野手から外野手に配置転換されてブレークした選手を取り上げる。

まず思い浮かぶのは今季で日米通算24年目を迎える中日・福留孝介外野手だろう。日本生命からドラフト1位(逆指名)で入団し、1年目の1999年から主に遊撃手として出場機会を得るも守備への不安が拭えず、2002年から外野手に専念。同年に首位打者に輝くなど一気に飛躍を遂げた。日米通算2500安打まであと51本、NPB通算2000安打まであと49本に迫っている。

パイレーツの筒香嘉智外野手は、横浜高から内野手として2009年ドラフト1位で横浜(DeNA)入団。当初は一塁か三塁を守っていたが、5年目の14年に外野にコンバートされた。同年に自身初の打率3割、20本塁打(22本)を記録。16年に本塁打&打点の2冠に輝くなど活躍し、20年からメジャーでプレーする。

広島からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している鈴木誠也外野手は、二松学舎大付高時はエースとして活躍。2012年ドラフト会議で内野手として広島に2位指名された。守備位置登録が外野手に変更された3年目の15年に97試合に出場。翌16年のブレークにつながった。

陽岱鋼や梶谷は遊撃から外野にコンバートされ、ブレークした

昨季まで巨人に在籍した陽岱鋼外野手は福岡第一高から内野手として2005年高校生ドラフト1巡目で日本ハムに入団。入団後数年間は遊撃か三塁を務めたが、5年目の09年に外野コンバート。翌10年の後半戦からレギュラーの座を掴み、11年に初めて規定打席に到達した。ゴールデングラブ賞を4度受賞している。

巨人・梶谷隆幸外野手は開星高から2006年高校生ドラフト3巡目で横浜(現DeNA)入団。2013年までは主に遊撃でプレーし、8年目の2014年に外野へコンバート。142試合に出場し、39盗塁をマークして盗塁王に輝いた。

また、オリックスの田口壮外野守備走塁コーチは遊撃手として関学大から1991年ドラフト1位でオリックス入団。送球難などから3年目の94年に外野にコンバートされると、イチロー氏らと鉄壁の外野陣を形成、ゴールデングラブ賞を5度受賞した。Full-Countでも野球評論家として活躍する飯田哲也氏は捕手でヤクルトに入団。4年目の90年に二塁で活躍も翌91年に外野にコンバートされ、ゴールデングラブ賞に7度輝いた。

以上のように外野にコンバートされたことで才能を一気に開花させた選手は決して少なくない。根尾も上記の選手のような成長曲線を描けるか、今季のパフォーマンスが注目される。(Full-Count編集部)

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