川崎・殿町地区と羽田空港を結ぶ多摩川スカイブリッジが12日、開通した。羽田空港へのアクセスが向上し、産業連携の強化や市民生活の利便性向上などが期待される。4月から新たなバス路線の運行も始まる。
川崎市が東京都などと連携し、市側の国道409号と東京都側の環状8号線間に建設。開発が進む空港隣接エリアでホテルや商業施設などが今後、オープンする予定で、医療機関の誘致も検討されている。同地区の研究開発拠点「殿町キングスカイフロント」では連携を模索する動きもある。
開通に先立って行われたセレモニーには、県や市、地元関係者ら約20人が参加。同市の福田紀彦市長は「(同市と東京都の)両拠点を結ぶことで、日本の成長をけん引するエリアになる。現在と未来をつなぐ橋になることを願っている」とあいさつした。
橋を一目見ようと、多くの地元住民らも多摩川河川敷に集まった。近くに住む会社員趙鑫(ちょうしん)さん(28)は「対岸でいろいろ楽しめそうで、心待ちにしていた。航空機の深夜、早朝便が利用しやすくなる」と話していた。
川崎鶴見臨港バスは4月1日から、スカイブリッジを通って京急大師線大師橋駅前や京急空港線天空橋駅などを結ぶ新たな路線を運行する。