レッズがチーム解体 ウィンカーとスアレスをマリナーズへ放出

日本時間3月15日、レッズはジェシー・ウィンカーとエウヘニオ・スアレスという主力打者2人をマリナーズへ放出し、ジャスティン・ダン、ブランドン・ウィリアムソン、ジェイク・フレイリーの3選手と後日指名選手1名を獲得するトレードが成立したことを発表した。レッズはすでにツインズとのトレードで先発ローテーションの一角であるソニー・グレイを放出しており、年俸総額削減の方針に沿ってチーム解体を進めている。一方、マリナーズは引退したカイル・シーガーの穴を埋めるとともに、打線の大幅グレードアップに成功した。

ウィンカーは昨季110試合に出場して打率.305、24本塁打、71打点、OPS.949の好成績をマーク。特に前半戦は同僚のニック・カステヤーノス(現在FA)と首位打者争いを繰り広げ、自身初のオールスター・ゲーム選出を果たした。一方のスアレスは昨季145試合に出場して打率.198、31本塁打、79打点、OPS.713という不本意な成績に終わったものの、2019年には49本塁打を放ったスラッガー。ここ2シーズンの不振から脱却できれば、大きな戦力となることは間違いない。

マリナーズは昨季終了後にシーガーがFAとなって現役引退を表明し、長年シーガーがレギュラーを務めてきた三塁が空席となっていたが、スアレスの獲得により、その穴を埋めることに成功。ウィンカーは故障が多く、メジャー5年間で1度も規定打席に到達したシーズンがないものの、通算出塁率.385、通算長打率.504という数字が示す通り、パワーと選球眼を兼ね備えた強打者であり、シーガーの引退で不在となった左打ちのスラッガーとして期待は大きい。

主力打者2人を放出したレッズは、ウィンカーに代わる外野手としてフレイリー、ツインズへ放出したグレイの穴を埋める先発投手としてダンを獲得。有望株ウィリアムソンのほか、さらに後日指名選手を1名獲得する予定となっている。スアレスが抜けた三塁にはマイク・ムスターカスがいるため、戦力的な穴は生じていないものの、戦力ダウンは否めない。ウィンカーとカステヤーノスという外野のレギュラー2人が抜け、契約最終年を迎えている秋山翔吾にとっては大きなチャンスとなるかもしれない。

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