「小さな学校。でも大きな家族」 大島西小で閉校式 崎戸小、式典で鼓笛隊演奏

校舎をバックに記念写真に納まる児童や教職員=西海市立大島西小

 統廃合に伴い3月末で148年の歴史に幕を閉じる長崎県西海市大島町の市立大島西小(坂本憲司校長、27人)で13日、閉校式があり児童や保護者、住民ら約100人が出席。学びやの思い出を胸に刻んだ。
 1874(明治7)年開校。大島炭鉱開設後の1938(昭和13)年には児童数1001とピークに。記録が残る1893(明治26)年から本年度までに6028人が卒業した。しかし近年の人口減に伴い、大島東小、崎戸小(崎戸町)と統合し、4月から「大崎小」として再出発する。校舎は大島東小を使う。
 坂本校長は式辞で、地域や卒業生ら同校に関わった人たちへ感謝の気持ちを述べた。児童代表の6年、小橋遼君は「西小の合言葉『小さな学校。でも大きな家族』の伝統は僕たちの中にある。大崎小が各校の良さを引き継ぎ、素晴らしい学校になるよう願います」とあいさつ。式の後、地元社会人の大造ブラスバンド、市立大崎中、県立大崎高の生徒による合同演奏があり、軽快な音楽が鳴り響いた。
 この日は崎戸小(射場邦子校長、21人)の閉校式もあり、保護者や住民ら約130人が出席。54年の歴史をしのんだ。児童代表の6年、寺本陽登君は「先輩方から受け取った心のバトンをこの先もつなげて。ありがとう崎戸小」と呼び掛けた。7年ぶりに復活した同校鼓笛隊の演奏や崎戸炭鉱(1968年閉山)の坑内安全を願い始まった獅子舞の披露もあり、にぎやかに締めくくった。

7年ぶりに復活した崎戸小鼓笛隊の演奏=西海市、崎戸中央公民館

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