閉校まで1年残して 在校生1人の栗山小で“最後の卒業式”

校舎内でくす玉割りが行われ、門出を祝われた湯澤君(手前左から2人目)

 来年度末で閉校する栃木県日光市の栗山小で18日、唯一の在校生である小学6年湯澤琉聖(ゆざわるい)君(12)が最後の卒業式に臨んだ。

 同小には栗山中が併設されており、卒業式には同中在校生の2年生2人や小中学校の教職員11人、保護者らが出席。会場が拍手に包まれる中、湯澤君は堂々とした足取りで入場し、福澤昌幸(ふくざわまさゆき)校長から卒業証書を受け取った。

 同じ校舎で学び、昼休みや児童生徒会活動などで時間を共にした3人。同中山越(やまこし)るなさん(14)は「一緒に過ごしてきた思い出はとても貴重で大切な時間。琉聖さんとの日々を心の支えとして過ごしていきたい」と「贈る言葉」を述べた。

 湯澤君は6年間の思い出を順番に述べ「地域の皆さんに支えられていると感じることがたくさんあり、とても楽しい時間を過ごせました」と感謝し、「プロ野球選手になる夢をかなえるため、中学校でも頑張りたい」と決意を語った。

 またサプライズとして教職員がリレー形式で贈る言葉をプレゼントしたほか、校舎内ではくす玉割りを行うなどして門出を祝った。

 湯澤君は作新学院中に進学する。栗山小は来年度、閉校前に1年間休校し、栗山中では2人が最後の卒業式を迎える。

福澤校長(右)から卒業証書を受け取った湯澤君

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