SNSやYouTubeで車中泊系のコンテンツが増え、ますます人気が高まっている車中泊。「これから車中泊に挑戦したい!」と考えている人も多いのではないでしょうか。今回解説するのは、軽自動車での車中泊について。軽自動車で車中泊をするメリット・デメリットや、車中泊におすすめの車種、さらには車中泊向きDIYの方法についてもご紹介していきます。これさえ読めば、軽自動車での車中泊を開始できますよ!
車中泊に軽自動車がおすすめな理由! 維持費の節約や運転のしやすさなどの手軽さが魅力
軽自動車は車中泊にぴったりな車です。まずは、なぜ車中泊に軽自動車がおすすめなのか、理由を紹介していきます!
車中泊に軽自動車がおすすめな理由1:維持費を抑えられる
車中泊に軽自動車がおすすめな理由、1つめは維持費を抑えられることです。
まず、普通車に比べて軽自動車は自動車税が安いのが特徴。排気量が1,000cc以下の普通車の自動車税は年間29,500円であるのに対し、軽自動車は年間10,800円と、その差は18,700円にもなります。
また、軽自動車は一般的に燃費が良いとされており、ガソリン代などランニングコストの面でも優秀です。
さらに、軽自動車は車体の本体価格が普通車より安価な傾向にあるのも魅力。初期費用や維持費を抑えたい人にとって、軽自動車はベストな選択肢と言えるでしょう。
▼車の維持費についてはこちらの記事もチェック!
車中泊に軽自動車がおすすめな理由2:運転しやすい
車中泊に軽自動車がおすすめな理由、2つめは運転がしやすいことです。
軽自動車は小回りが利きやすいため、街中での右左折や駐車場内での切り返しなどがスムーズ。また、軽自動車はコンパクトなつくりであるため、狭い道の運転も安心です。
車中泊にあこがれているけど運転に自信がない人には、軽自動車がピッタリですよ!
おすすめな理由3:駐車スペースを探しやすい
車中泊に軽自動車がおすすめな理由、3つめは駐車がしやすいことです。
例えば、バンライフでよく目にするハイエースやキャラバンは、車内空間の広さが魅力の1つ。しかし、車体も大きくなるために、立体駐車場の高さ制限に引っかかってしまうことも少なくありません。
また、駐車場に入れたとしても、駐車スペースが狭く駐車に苦労する可能性も考えられます。
軽自動車であれば、駐車スペースが狭くて足りないという事態は起こりません。運転に自信がない人でも、軽自動車であれば駐車のハードルが低くなります。
車中泊の際には、買い出しで立体駐車場やスペースが狭い駐車場を利用する可能性が考えられます。ぜひ、駐車のしやすさも1つの基準に検討してみてくださいね。
軽自動車で車中泊するメリット&デメリットを知っておこう!
続いては、軽自動車で車中泊をするメリットとデメリットを比較してみます。
車中泊用の車を軽自動車にしようか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
軽自動車で車中泊するメリット
軽自動車で車中泊するメリットは以下の通り。
- 費用面での負担が少ない
- 運転のしやすさ
おすすめな理由でもお伝えした通り、軽自動車での車中泊は費用面の負担が少ないことが最大のメリットです。
軽自動車は、高速道路の料金が普通車に比べて割安に。そのため、遠くのキャンプ場や車中泊スポットへ向かう場合には、交通費の面でもお得です。
また、軽自動車のなかでも、商用車を選べばより自動車税を抑えることが可能になります。軽乗用車の自動車税は10,800円ですが、商用車の場合は年間5,000円。商用車にするだけで、半額以下に抑えられるのです。
軽乗用車と商用車では車検の頻度や自賠責保険の金額も異なるものの、自動車税が抑えられることで費用面の負担を軽減しやすいです。
さらに、運転のしやすさについては、前述した街中や駐車場でのメリットだけでなく、アウトドアならではメリットも。
キャンプ場へ向かう道中では、すれ違いが難しい狭い道を通ることもありますよね。そんな狭い道でも、軽自動車であればスイスイ移動できますよ。
軽自動車で車中泊するデメリット
軽自動車で車中泊するデメリットは以下の通りです。
- 普通車に比べて走行性能や乗り心地が劣る
- 車体サイズが小さい(積載・就寝スペース)
軽自動車のデメリットとしてまず考えられるのが、走行性能の部分。
軽自動車の走行性能は、普通車に比べるとパワー不足が否めません。そのため、人によっては上り坂や高速道路での運転でストレスを感じる可能性が考えられます。
商用車の場合は走行中の振動やエンジン音を大きく感じるケースも多く、乗り心地の部分でもデメリットを感じやすいです。
また、軽自動車は車体が小さく、積載や就寝に使えるスペースが限られてしまうことも。
ただし、近年の軽自動車は車内空間が広くなっており、メーカーが公式で車中泊での活用を推奨している車種があるのも事実です!
車種によっては普通車よりも広い空間を使えるため、ソロ車中泊であれば、軽自動車でも十分な広さを確保できますよ。
車中泊用の軽自動車は何がいい? 最適な車の選び方を伝授!
一口に軽自動車といっても、車種はさまざまです。そこでここからは、車中泊用の軽自動車の選び方をお伝えします!
ご自身が理想とする車中泊をイメージしながら読み進めてみてくださいね。
選び方のポイント1:寝床の広さ
車中泊用の軽自動車を選ぶときには、まずは寝床の広さを確認しましょう。
軽自動車の場合、助手席を倒して寝床を確保するケースが多いです。ご自身の身長よりも広いスペースを確保できるか、必ずチェックしておいてくださいね。
また、可能であれば、購入前に車内で横になってみることをおすすめします。カタログにはご自身の身長よりも広いスペースがあるように記載されていたとしても、実際に寝てみると窮屈に感じることもあるからです。
車中泊では、熟睡できないと翌日の運転にも影響が出るため、寝床の広さのチェックは最重要項目と言えるでしょう!
選び方のポイント2:床が平坦になるかどうか
続いては、床が平坦になるかどうかも確認しておきましょう。
各車の公式ホームページに「フルフラット」と書かれていても、完全に平坦な床が確保されるとは限りません。特に乗用車の場合、荷台の傾斜やシートの段差などがあるのが一般的です。
傾斜や段差が気になってぐっすり眠れないことも考えられるので、睡眠の質を大事にしたい人にとっては重要な項目ですね。
ただし、厚手のマットレスを使用すれば、車内の段差をある程度解決できます。
10cmほどの厚さのマットであれば段差があまり気にならなくなるので、マットの活用もあわせて検討してみてくださいね。
▼車中泊のマットについて詳しく知りたい人はこちら!
選び方のポイント3: 天井の高さ
車中泊用の軽自動車を選ぶときには、天井の高さも重要なポイントです。
特に身長が高い人の場合、背中を丸めて過ごさなければならないことも。寝床のチェックと同様に、購入前に車の荷台に座って天井の高さを確認しておきましょう。
選び方のポイント4: 純正品や社外品の充実度
最優先ではありませんが、純正品や社外品の充実度も見逃せないポイント。近年の車中泊ブームにより、各社ともに純正品の車中泊グッズの充実度が高まっています。
社外品では、車種ごとに設計されたサンシェードやベッドキットなど、車中泊をより快適にするグッズがたくさん用意されています。
購入したい車種が絞られてきたら、車中泊グッズの充実度で比較して検討してみても良いかもしれませんね。
選び方のポイント5: 走行性能は用途に合わせて
前述した通り、軽自動車は普通車と比べて走行性能が劣りがちです。
ただし、ターボエンジン搭載車であれば、高速道路での加速などの走行性能に関するストレスは多少軽減できます。また、雪道や未舗装路を走ることが多い人の場合、4WD車という選択肢も。
走行性能については、ご自身が車中泊をするスポットやシーンに合わせて選んでみてくださいね。
▼走行性能を重視したい人はこちらの記事で軽自動車以外の車種もチェック!
車中泊にはどんな車がいいの? 選び方やおすすめの車種を徹底解説 - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア
どの車種にするか迷ったらコレ! 車中泊におすすめな軽自動車5選
軽自動車のメリット・デメリットがわかったところで、車中泊におすすめの車種も見ていきましょう!
※車内の広さは「確保できる床面の長さ」・天井の高さは「荷室高」を優先して記載。床の長さ・荷室高の記載が公式ホームページにない場合は、諸元表の室内長・車内高を記載しています。
※グレードによってサイズ等のスペックが異なる場合もあります。購入前には公式サイトの情報を再度ご確認ください。
【初めて車中泊をする人にピッタリ!】ホンダ『N-VAN』
1つめにご紹介するのは、ホンダの『N-VAN』。商用車になるため自動車税が安く、維持費を節約したい人におすすめです。
また、ホンダの公式ホームページには車中泊の実例が紹介されており、車中泊での使用場面をイメージしやすいのも特徴。
N-VANをベースにした軽キャンピングカーを売り出している専門店もあり、これから車中泊に挑戦したい人に最適な軽自動車です!
▼N-VANベースのキャンピングカーについて知りたい人はこちら!
【デザインにこだわりたい人はコレ!】スズキ『ハスラー』
続いてご紹介するのは、スズキの『ハスラー』。2019年12月24日のフルモデルチェンジで室内空間が広くなり、車中泊でより使いやすくなりました。
ハスラーの最大の魅力は高いデザイン性。カラーバリエーションが豊富なことに加え、ツートンカラーも選べるため、見た目にこだわりたい人にピッタリです。
可愛い見た目とは裏腹に、グレードによってはターボエンジンや4WDなどの走行性能もバッチリ。走行性能の高さから、アウトドアでも安心して使用できる軽自動車です。
▼ハスラーについて詳しく知りたい人はこちら!
ハスラーでキャンプ! 車中泊がもっと快適になるおすすめのアクセサリー10選 - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア
【無骨なキャンプをしたい人におすすめ!】スズキ『ジムニー』
3つ目ご紹介するのは、スズキの『ジムニー』。フルモデルチェンジ以降、大人気が続いている車種です。
ジムニーの魅力は、本格的な4WD車で高い走破性が備わっていること。四角く無骨さを感じるデザインも相まって、車中泊キャンプではもっとも映える軽自動車といっても過言ではありません!
スズキの公式ホームページでは、ジムニーでの車中泊スタイルを提案しているページもあります。カッコ良い車中泊を目指している人は、まずはジムニーを検討してみてはいかがでしょうか?
▼ジムニーでの車中泊について詳しく知りたい人はこちら!
【レトロな雰囲気を楽しみたい人はコレ!】ホンダ『バモスホビオ』
4つ目にご紹介するのは、ホンダの『バモスホビオ』。バモスホビオは2018年5月に生産が終了しており、現在購入できるのは中古車のみ。
ただ、初期費用が安く抑えられたり、思い切って自分好みにカスタムしやすかったりするのは中古車ならではの魅力です。
バモスホビオは後部座席から荷台にかけてのスペースが広々しています。スペースの使い方を工夫すれば、2人での車中泊も可能!
また、オシャレなフロントグリルも特徴的で、車中泊キャンパーからは根強い人気がある車種です。
▼バモスホビオについて詳しく知りたい人はこちら!
【広々空間で車中泊をしたい人はコレ!】スズキ『エブリイ』
最後にご紹介するおすすめの軽自動車は、スズキの『エブリイ』です。エブリイはN-VANと同様に商用車であるため、維持費の節約につながります。
また、後部座席を折りたためばフラットな床が完成。平らで広々とした寝床を確保したい人にはベストな軽自動車です。
また、OEM車として他社へ豊富に提供されていることも特徴。エブリイをベースとした車両を比べながら、車中泊用の軽自動車を選ぶのもアリですよ!
OEM車とは
他社で製造された製品を、自社ブランドとして販売している車のこと。マツダ『スクラムワゴン』・日産『NV100クリッパー』・三菱『ミニキャブワン』の3種類は、すべてエブリイのOEM車。
【番外編】持っている軽自動車を車中泊用にDIYするのもアリ!
「車中泊向きの車種ではないけど、すでに軽自動車を持っているよ」という人は、DIYに挑戦して車中泊仕様に自作してみるのも選択肢の1つです。
DIYに必要な材料は、ホームセンターでも十分に揃います。作業時間を確保する必要はありますが、自分で作業した分、車により愛着がわくかもしれませんね!
また、DIYが得意ではない人は、ルーフテントを取り付ける方法もおすすめ。購入代金がかかるというデメリットはありますが、新しく車を買うより安い費用で快適な居住空間を手に入れられますよ!
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軽自動車で車中泊をする前に! 知っておきたい車中泊のアレコレ
お気に入りの軽自動車が見つかったら、今度は車中泊に必要な知識もチェックしておきましょう!
ここでは、車中泊に必要な道具や車中泊のマナーなど、車中泊前に知っておくべき内容をまとめました。
車中泊に必要な道具
極論、車さえあれば車中泊は可能です。しかし、ある程度快適に車中泊楽しむには、寝床となるマットや日差しを遮るサンシェードなど、いくつかの道具が必要になります。
快適さを重視したいのか、低予算で揃えたいのかなどによって揃えるべき道具のラインナップは大きく変わるもの。
ただ、最初のうちは最低限必要な道具のみ購入したり低予算で揃えてみたりして、そこから少しずつ自分好みの車中泊空間を作っていくのがおすすめですよ!
▼最低限必要な車中泊グッズについて知りたい人はこちら!
▼低予算で揃える車中泊グッズについてはこちら!
車中泊ができる場所は事前にチェック
「車中泊用の軽自動車が決まり、道具も揃えていざ車中泊!」と思っても、どこで車中泊をしたら良いかわからない人もいるはず。
オートキャンプ場や河原、車中泊専用スポットである『RVパーク』など、車中泊できる場所はたくさんあります!
ただし、場所によっては車中泊が禁止されているところもあるため、車中泊へ出かける前には車中泊スポットもチェックしておきましょう!
▼車中泊スポットの選び方を知りたい人はこちら!
▼RVパークについて知りたい人はこちら!
▼海沿いでの車中泊について知りたい人はこちら!
車中泊ではルールやマナーも大切
車中泊がブームになるにつれて、車中泊でのマナーが問題視されるようになってきました。
具体的には、以下のようなマナー違反があげられます。
- エンジンのかけっぱなし
- ゴミの大量投棄
- 残飯や汚水を流す
- 洗面所で食器や体を洗う
- 車外に物を広げてキャンプ行為をする
- バッテリーの充電など無許可の電源使用
- 長期滞在
- 適切な駐車マスを利用しない
これから車中泊をする人は、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまったということにならないよう、車中泊でのマナーについても知っておきましょう。
▼車中泊でのマナーについて詳しく知りたい人はこちら!
そのほかの車中泊の注意事項
車中泊は手軽に非日常を楽しめるステキな手段です!ただ、快適な空間である家とは違い、季節によっては対策をしないと体調不良になってしまう可能性も。
真夏や真冬にも車中泊を楽しみたいと考えている人は、季節ごとの対策も万全にしておきましょう!
▼夏の車中泊について知りたい人はこちら!
夏の車中泊は暑さ対策が必須! 快適に過ごせるおすすめグッズや場所選びのマル秘テク - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア
▼冬の車中泊について知りたい人はこちら!
【冬の車中泊・寒さ対策グッズ5選】電気毛布やポータブル電源など冬に必要なおすすめ防寒グッズを紹介! - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア
また、車中泊では美味しい食事を楽しみたいですよね。ただ、調理中や食事後には換気をしないと、車内ににおいがこびりついてしまいます。
空気の流れを意識したり車載用空気清浄機を使用したりするだけでも、においに大きな効果があります!せっかくの愛車ににおいがこもってしまわないよう、におい対策もしておきましょう。
▼車内のにおい対策について知りたい人はこちら!
車中泊の換気ってどうするべき? 空気清浄機や扇風機など役立つおすすめグッズも紹介 - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア
お気に入りの軽自動車を見つけて車中泊に出かけよう!
今回は軽自動車での車中泊について解説しました。
軽自動車と言っても、車種ごとに魅力や特徴は異なるもの。ご自身の理想の車中泊をイメージしながら、お気に入りの1台を見つけたいですよね。
今回の記事を参考に、軽自動車での車中泊ライフを楽しんでくださいね。