子ども運転士、実物車両を運転 小田急イベントにドキドキ 特別線を40メートル走行、停止位置でブレーキ

小田急電鉄の運転士から指導を受け、真剣な表情で電車を運転する小学生=海老名電車基地

 憧れの運転士になって出発進行! 小田急電鉄は19日、海老名電車基地(海老名市)で、小学校高学年向けのイベント「特別運転士養成プログラム」を開いた。乗務員から指導を受けた子どもたちが実物の車両を運転できる初の企画で、制服姿の23人が約40メートルの特別線を走らせた。

 車両が動く仕組みや安全確保の注意点などについて学んだ子どもたちは、運転に必要な「特別試験」を受験。合格者は1人ずつ、赤い車体の1000形4両編成の運転席に座った。

 緊張しながらブレーキとノッチを操作。約40メートルの直線を最高速度約15キロで走り、停止位置に合わせてブレーキをかける動作を繰り返した。停止すると「ふうっ」と息をつき、加速や減速のタイミングを調整。全員に「特別運転免許証」が交付された。

 運転体験後、「ドキドキしたけど、楽しかった」と目を輝かせた子どもたち。東京都大田区の原愛翔さん(12)は「ブレーキ操作が難しく、停止位置を過ぎそうになって慌ててしまった」。川崎市幸区の浅見祐翔さん(12)は「運転士には知識も必要なことが分かった。夢がかなうようにもっと勉強したい」と話した。

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