選抜高校野球 長崎日大、20日近江と1回戦 「落ち着いて試合に入る」

近江との1回戦に向けて士気を高める長崎日大の選手たち=大阪府岸和田市(チーム提供)

 九州代表の長崎日大は第2日の1回戦第2試合(20日11時30分)で近畿代表の近江(滋賀)と対戦する。コロナ禍の影響で当初相手だった京都国際が17日に出場を辞退。急きょ補欠校から繰り上げられた近江だが、昨夏の甲子園4強メンバーが残り、地力は十分ある。
 長崎日大の平山監督は京都国際について「対策を万全にしてきた中で、誰もがなり得ること。心が痛い」とおもんぱかった上で「こちらがやることは変わらない。やってきたことをやるだけ」と気を引き締めている。
 長崎日大は14日の大阪入り後、実戦不足を補おうと近畿の強豪と練習試合を重ねて「オーバーワーク気味だったので、雨天順延はうちにとってはプラスに思う」(平山監督)。開幕延期となった18日は大阪府岸和田市の室内練習場で軽く汗を流し、19日は全員で開会式などをテレビ観戦。午後から兵庫県西宮市で約2時間調整練習し、バスの車中から甲子園を眺めて士気を高めた。
 近江はプロ注目の本格派右腕で昨夏の甲子園でも活躍した山田が中心。長崎日大は「世代屈指の左腕」と評される京都国際の森下を想定して練習してきたが、平山監督は「相手どうこうではなく自分たちがやれるかどうか」と想定外にも潔い。主将の河村も「京都国際とやれないのは残念だけど、近江も強いことは変わりない。少ない時間でしっかり対策して臨む」と闘志を燃やしている。
 甲子園の公式練習もなかった中、平山監督は「甲子園は試合の合間も短くテンポも速い。そういったことを意識しながら、とにかく落ち着いて入れるかどうか」とポイントを挙げる。チーム浮沈のカギを握る右腕種村、左腕川副らをリードする捕手勝野は「調子は悪くない。気持ちの部分を自分が引き出せば、もっといいパフォーマンスができるはず」と気合を入れている。


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