神奈川の企業、社長平均年齢は61歳 2年連続で過去最高 世代交代に遅れ

 神奈川県内企業の社長の平均年齢は2年連続で61.0歳となり、過去最高だったとの調査結果を帝国データバンク横浜支店がまとめた。一方、後継者への交代率は3.57%と低水準にとどまり、中小企業を中心に世代交代が遅れている実態が浮かび上がった。

 対象の約7万2900社を規模別でみると、平均年齢が最も高かったのは「年商1億円未満」の62.6歳で、該当企業の約4分の1は社長が70代、7.6%は80歳以上だった。業種別では「製造業」の63.1歳が最も高く、「卸売業」の62.1歳が続いた。

 同社が調査を開始した1990年以降、平均年齢は右肩上がりの傾向にある。経済産業省は、国内企業全体のおよそ3分の1に当たる約127万社の経営者が、後継者を見つけられないまま2025年までに70歳を超え、廃業が急増する可能性を指摘している。

 同支店の担当者は「後継者の選定と育成にかかる時間を見誤ると、事業の円滑な移行に失敗しかねない」と警鐘を鳴らしている。

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