優勝はロッテ、新庄日ハムは「戦力ダウン否めず」 山本昌氏がパ・リーグ順位予想

ロッテ・井口資仁監督(左)と日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

ロッテは「派手に打つイメージはないが、点の取り方の上手さ」

2022年のパ・リーグは、昨季同様に優勝争いは熾烈を極めそうだ。通算219勝を挙げ、プロ野球史上初めて50歳でマウンドに立った山本昌氏も「どこも強いなという印象があります」と言う。覇権を握るのはどのチームか――。キャンプやオープン戦を見ただけでは展望するのは難しいが、あえて順位を予想してもらった。

「派手に打つイメージはないですが、点の取り方の上手さ、集中力はすごい」。そう見るロッテを1位に据えた。注目は佐々木朗。「ヤクルトの奥川くん同様、登板間隔を詰めてくるでしょうから、どこまで成長するか楽しみも込めて1位」と言う。さらに開幕マスク期待のドラフト1位・松川については「どこまでやれるか楽しみと不安がありますね」と語る。

オリックスを2位と予想したが「もちろん連覇もある」。リーグを制し、日本シリーズではヤクルトと激闘を繰り広げた昨季。「選手たちが自信をつけて、昨年よりやりそうな雰囲気を持っているのがいいですよね」と期待する。先発陣は、“日本のエース”山本や新人王の宮城、昨季8勝の田嶋らが揃う。「大型連敗の心配がないのは強み」と見る。

「メンバーが揃えば一番強い」と言うソフトバンクが3位。投打とも主力が離脱し「戦力の体をなしていなかった」と、昨季4位の要因に挙げる。裏を返せば、主力がフル回転できれば最も怖い存在。FAで中日から又吉も加入し、リリーフはより強固に。「爆発的な戦力を持っている」だけに、今季もカギは、故障に悩まされるかどうかになってきそうだ。

中日で活躍した山本昌氏【写真:荒川祐史】

楽天投手陣は「ビッグネームが揃っているが、調子が揃わない」

4位には楽天。投手陣では則本、田中将、岸ら「ビッグネームが揃っていますが、調子が揃わないことが多い」と言う。加えて「早川くんはこんなもんじゃない。昨年より成績を上げてくると思っています」と強調。昨季9勝7敗、防御率3.86だった2年目のドラフト1位右腕に注目する。上位3位チームとの比較であくまでBクラス予想にしたが「楽天も強いなという印象です」と言い切る。

昨季最下位の西武は5位に。「とは言っても、伝統的に打つチームですし、若いピッチャーも揃って来ている。分かんないチームですよ」と“ダークホース”的な要素も挙げる。加えて「辻監督も野球を知っていますからね」。中日時代に指導者と選手の間柄だった指揮官の手腕にも注目している。

最下位は日本ハム。主力だった西川、大田、秋吉が自由契約となって退団したことで「戦力ダウンは否めないかなと」。就任した新庄監督のもと、生まれ変わろうとしているファイターズ。「ビッグボスは、エンターテインメントを考えながら戦力アップも図ろうとしているところがすごい」と目を見張る。その一方で「稲葉GMのもと、明確に3年計画でやっていこうとしているのが見える」と語った。

【順位一覧】ロッテが優勝…昨季からどう変わる? 山本昌氏が展望したパ・リーグ順位

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(小西亮 / Ryo Konishi)

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