【参院選神奈川選挙区】狙うは与党で4分の3 「高いハードル」、問われる自公の結束

 夏の参院選神奈川選挙区で、自民、公明の与党陣営の結束が問われている。難航の末、両党間で相互推薦に合意し、神奈川では自民が公明現職を推薦する。ただ、自民は24年ぶりに2人の公認候補を擁立し、ダブル当選が最優先。公明は議席確保に自民の支援が欠かせないとして、神経をとがらせる。非改選の欠員1を合わせた5議席を争うが、与えられる任期の関係上、両党とも4枠目までの当選が至上命令。両党幹部は「与党で4分の3獲得が求められる厳しい戦い」と口をそろえる。

 「神奈川選挙区は5人当選できると言われるが、勘違いしてはいけない。5位なら3年後の参院選で、ここにいる島村大参院議員と戦わなくてはならない」

 21日に相模原市内で開かれた自民党相模原市連の設立総会は、党公認で同選挙区に出馬する現職の三原じゅん子、元職の浅尾慶一郎両氏をお披露目する場ともなった。しかし、来賓としてあいさつに立った次期県連会長に内定している小泉進次郎・党総務会長代理は、同じ壇上に控える島村横浜市連会長に視線を向け、危機感をあらわにした。

 同選挙区は今回、非改選の欠員補充を合わせた「合併選挙」で、得票順で4位までの当選者の任期は通常通り6年。5位の候補は補欠選挙の当選者として扱われ、任期は3年となる。

 小泉氏は、5位では3年後に改選となる島村氏とかち合う事情を念頭に、4枠目までに三原、浅尾両氏を押し上げる必要性を強調。「党の総力結集なしには実現できない」と訴えた。

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