バイラルヒットとなって、チャートを制覇するというTikTokトレンドへの道は、もはや最新の楽曲だけに限ったことではない。昨今の音楽業界では、TikTokなどのソーシャルメディアやサウンドトラック、CMへの起用、そして時には偶然の賜物として、ポップカルチャーに再登場した過去の名曲への関心が高まっている。
この記事では、今、再びトレンドになっている過去の名曲とその理由を紹介しよう。
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アレッシア・カーラ「Here」
カナダ出身の歌手、アレッシア・カーラ(Alessia Cara)のデビュー・シングル「Here」は、その歌詞の内容が共感を呼び、2015年にリリースされるやいなや大ヒットを記録した。この曲で彼女は、誰も知らないハウス・パーティに参加した時に感じた居心地の悪さを詳細に描写し、「でも本当は、家で一人でいる方がいい/私の気分なんて気にも留めていない人たちとこの部屋にいるのは嫌」と歌う。
今年3月中旬にアルゼンチンで開催されたロラパルーザで、アレッシア・カーラが「Here」の魅惑的なパフォーマンスを披露して以来、この曲はTikTok上に再浮上し、ファンたちはその歌詞に強い共感を示しているのだ。
ロード「Writer In The Dark 」
ロード(Lorde)が2015年にリリースし、高い評価を得たセカンド・アルバム『Melodrama』に収録されているピアノ・バラード「Writer In The Dark」は、彼女が初めて自身の大失恋に向き合って書いた曲だ。この曲で彼女は、元パートナーに対して、自分が何者であるか、そしてこれからも何者であり続けるかを打ち明け、「私は母の子、私の息の根が止まるまであなたを愛するわ」と歌う。
この歌詞はTikTok上で新たなトレンドを生み、クリエイターたちはこの曲を使って、自分たちがいかに母親に似ているか、あるいは対照的に、父親に似ているかを説明する動画を投稿しているのだ。
パッツィー・クライン「Crazy」
ウィリー・ネルソン作詞作曲による「Crazy」は、60年代のポピュラー音楽に大きな影響を与えたカントリー・シンガー、パッツィー・クライン(Patsy Cline)が1961年にシングルとして発表したことで一躍人気を博した。リリースから30年後の90年代には、アメリカのジュークボックスで最も再生された曲となり、それからさらに30年近く経った今、この不朽の名曲はTikTok上でも盛り上がりを見せている。
ユーザーたちはこの曲をサウンドトラックに自らが経験した恋愛の極限状態を説明する動画を投稿している。
ウィロー「Wait A Minute!」
ウィロー(WILLOW)が2015年にリリースしたデビュー・アルバム『Ardipithecus』に収録されている「Wait A Minute!」は、2019年に“#HereRightNow”というダンス・チャレンジによってTikTok上でトレンド入りを果たした。
それから3年経った今、このアップビートな楽曲は、再びTikTokユーザーたちの支持を得て、この楽曲をサウンドトラックにしたキュートなダンス動画などでバイラル・ヒットとなっている。
Written By uDiscover Team