【DeNA】開幕投手の東に気負いなし 新4番・牧も泰然自若 ともに20代、反撃のシーズンへ

開幕戦に備えて練習する横浜DeNA・東=横浜(立石 祐志写す)

 「緊張しています」という言葉とは裏腹に、大役を控えたサウスポーの表情は晴れやかだった。プロ5年目での初の開幕投手。東に過度な気負いは見えない。

 24日の横浜スタジアムでの全体練習。普段と変わらない登板前日のメニューをこなした。「開幕投手であることは気にせず、自分の投球をすることだけを考えて調整してきた」とあくまで自然体を強調する。

 刻んだ歩みが自信になっている。昨季は左肘内側側副靭帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を乗り越え、2年ぶりの白星をつかんだ。「この時期に1軍にいられるということが復活だと感じている」。そうかみしめる一方で、「これで勝ったらメディア的にもいいストーリーが出来上がりますね」と言って笑いを誘う余裕がある。

 2年目で開幕4番を任される牧にも、泰然自若の雰囲気が漂う。「(緊張は)今のところ全くしていない」ときっぱり。フリー打撃で快音を響かせ、守備練習では同学年の知野と共にはつらつとした動きを見せた。

 「前にも後ろにもいい打者がたくさんいる。気負い過ぎず、つなぎの4番という気持ちでもいいかな」と言いつつも「やっぱり4番の仕事をできれば。チームが勝つ一打を打てればいいな」。言葉に自覚がにじむ。

 ともに20歳代。反撃への意志は先輩らに決して劣らない。

 警戒すべき打者に昨季ブレークした小園を挙げた東。「足も使えるしパワーもある。かなり重要になる」と警戒を強めながらも「堂々と、いいピッチングをしたい」。敵は我にありという左腕に、牧が続く。「ベイスターズが変わったと思わせるには、やっぱり開幕戦に勝つことだと思う。どんな形でも勝ちにこだわっていきたい」

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