沖縄美ら海水族館 入場料2180円に 10月から値上げ 県議会委が可決

 沖縄県議会土木環境委員会(瑞慶覧功委員長)は23日、沖縄を代表する観光施設「沖縄美ら海水族館」(本部町)の入場料を値上げする条例改正案を全会一致で可決した。野党会派の沖縄・自民から、県民の入場料金の特別割引など、配慮を求める付帯決議も提案され、全会一致で可決した。30日の最終本会議で可決されれば、10月1日から一般料金は現行の1880円から2180円に、年間パスポートは3760円から4360円にそれぞれ約16%引き上げられる。

 県が管理する同水族館の入場料は2002年の開館以来、消費税増税分の引き上げを除き、据え置きとなっている。

 22日の同委員会で土木建築部の担当者は値上げについて、全国の大規模な水族館と比べて入場料が安かったため、同等価格に設定を合わせたなどと説明。飼育設備などの燃料代や餌代の高騰に加え、近年は新型コロナウイルスの影響で入館者数が大幅に減ったことなども一因にあるとし、「現行の入場料では施設の適正な管理運営に支障を来す」と理解を求めた。

 改正案を巡っては、自民会派の委員を中心に県の説明不足を指摘する声が相次いだ。沖縄・自民はコロナ禍で経済的に厳しい状況が続く中、県民への配慮は不可欠だと指摘。県民を対象とした特別割引を設けるなど「県民の入場料金へ十分配慮すること」と、付帯決議を付した。(当銘千絵)

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