トレード成立 タピアがブルージェイズ、グリチックがロッキーズへ

日本時間3月25日、ブルージェイズはロッキーズへランドール・グリチック+金銭を放出し、ライメル・タピアとエイドリアン・ピントを獲得するトレードが成立したことを発表した。ヤンキースからFAとなっているブレット・ガードナーに興味を示していることが報じられるなど、左打ちの外野手の獲得を目指していたブルージェイズだが、タピアを獲得することでその目標を達成。一方のロッキーズは7年1億8200万ドルの大型契約を結んだクリス・ブライアントに続いて、長打力のある外野手の獲得に成功した。

現在28歳のタピアは、昨季ロッキーズで133試合に出場して打率.273、6本塁打、50打点、20盗塁、OPS.699を記録。これまでは主に左翼手としてプレーしてきたが、中堅や右翼での出場経験もあり、ブルージェイズのロス・アトキンスGMは外野3ポジションでの起用を想定しているようだ。グリチックの放出で外野手の人員整理に成功し、左翼ルルデス・グリエルJr.、中堅ジョージ・スプリンガー、右翼テオスカー・ヘルナンデスと外野のレギュラー3人はいずれも右打者。俊足の左打者であるタピアは、現在のブルージェイズにいないタイプの外野手であり、貴重な戦力となりそうだ。

一方、現在30歳のグリチックは、昨季ブルージェイズで149試合に出場して打率.241、22本塁打、81打点、OPS.704を記録。7年連続2ケタ本塁打、メジャー通算156本塁打など長打力が魅力の打者だが、四球が少ないため出塁率が低く、直近6年間でOPSが.800を超えたシーズンは1度しかない。ロッキーズは正右翼手チャーリー・ブラックモンの守備力の衰えが顕著であり、グリチックが右翼、ブラックモンがDHに入るケースが多くなると思われる。

タピアとともにブルージェイズに加入するピントはベネズエラ出身の19歳の内野手。昨季はドミニカ共和国のサマーリーグで54試合に出場し、打率.360、3本塁打、27打点、41盗塁、OPS1.029の好成績をマークした。

なお、タピアとグリチックはともに2023年シーズン終了後にFAとなる予定であり、あと2年保有できる点は変わらないが、グリチックはブルージェイズと5年5200万ドルの契約を結んでいた。残り2年1870万ドルの半分以上となる970万ドルをブルージェイズが負担することが報じられている。ちなみに、タピアの今季の年俸は395万ドルである。

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