アンドリュー・ミラーが現役引退 選手会役員として労使交渉で奮闘

カージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」によると、メジャー生活16年のベテラン救援左腕アンドリュー・ミラーが現役引退を決めたようだ。現在36歳のミラーは、2006年ドラフト1巡目(全体6位)でタイガースに指名されてプロ入り。先発投手として大成することはできなかったが、メジャーを代表する救援左腕に成長し、2015年にマリアーノ・リベラ賞、2016年にはリーグ優勝決定シリーズでMVPを受賞するなど、一時代を築いた。また、メジャーリーグ選手会の役員として労使交渉でも中心的役割を担った。

ドラフト指名を受けた2006年に早くもメジャーデビューを果たしたミラーは、2007年12月にミゲル・カブレラ、ドントレル・ウィリスとのトレードでキャメロン・メイビンらとともにマーリンズへ移籍。しかし、メジャー定着を果たしたのはレッドソックス移籍後に先発からリリーフに転向してからだった。

2015年はヤンキースで3勝2敗36セーブ、防御率2.04、100奪三振の好成績を残し、ア・リーグの最優秀救援投手に与えられるマリアーノ・リベラ賞を受賞。翌2016年はシーズン途中にインディアンス(現ガーディアンズ)へ移籍し、ポストシーズンで15イニング連続無失点の救援投手記録を樹立するなど、チームのリーグ優勝に貢献してリーグ優勝決定シリーズではMVPに選ばれた。2017年は自己ベストの防御率1.44をマーク。2016年から2年連続でオールスター・ゲームにも選出されている。

2019年からの現役最後の3年間はカージナルスでプレー。昨季は40試合に登板して防御率4.75に終わり、もはや往年の力は残っていなかった。メジャー16年間で通算612試合(うち66先発)に登板して55勝55敗63セーブ、142ホールド、防御率4.03を記録。ポストシーズンでは通算29試合に登板して2勝1敗1セーブ、9ホールド、防御率0.93という輝かしい成績を残した。

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