多くの公立小・中学校で終業式を迎える２５日、８６歳の被爆者が修了証書を受け取りました。
実に７７年越しです。
「修了証書、友田典弘」
涙ぐみながら修了証書を受け取ったのは大阪在住の被爆者、友田典弘さん（８６）です。
証書には「第三学年の課程を修了」と記されています。
友田典弘さん「まさかもらえるとは思わなかったからね。心から感謝しています」
去年１０月に袋町小学校で講演をしたことがきっかけとなり、修了式が実現しました。
友田典弘さん「（被爆当時は）ピカッと光ってね、前が見えなくなって、爆風でコンクリートの壁に腰を打ちつけた」
７７年前、当時４年生だった友田さんは爆心地から４６０ｍ離れた袋町国民学校・西校舎の地下で被爆。
その後、韓国にわたり朝鮮戦争を目の当たりにするなど自身の貴重な経験を各地で伝えてきました。
現在は、ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナの状況に胸を痛めています。
友田典弘さん「本当は戦争したらあかん。核兵器もあかん。今は学校でも攻めてくるから怖い」
７７年越しの修了式を見届けた５年生は…
児童代表挨拶 上田一慶さん（５年）「私たちにとっては急に学校がなくなってしまうなんで考えられません。学校に行くという当たり前のことができなくなったのですね、戦争はやはり良くないと思います」
袋町小学校にいた〝証″を初めて受け取ったという友田さん。
貴重な経験と平和への思いをこれからも伝えていきます。
